ツーリングで感じる風は最高のご褒美ですが、ライディング後に待っている首筋のヒリヒリとした日焼けや、グローブと袖の間にできた無防備な日焼け跡に、ため息をついた経験はありませんか?
特に女子ライダーにとっては、シミや将来の肌トラブルに繋がる紫外線は、楽しさを半減させる大きな悩みです。
しかし、正しい知識さえあれば、夏のライディングを諦める必要は全くありません。
この記事では、ライダーが知るべきバイクの日焼け対策を徹底的に掘り下げます。
顔や腕、首、手といった部位ごとの具体的なケア方法はもちろん、今話題のワークマンで手に入る高機能インナーの活用術、さらにはライダー自身だけでなく愛車を劣化から守るバイクの紫外線コーティングに至るまで、あらゆる角度から解説します。
万全の対策で、紫外線シーズンも心からツーリングを楽しみましょう。
- 効果的な日焼け止めの選び方と正しい使い方
- ワークマンなどで揃えられる便利な日焼け対策グッズ
- 顔や腕など、部位ごとの具体的な日焼け対策
- 紫外線から愛車のバイク自体を守るための方法
基本から学ぶバイクの日焼け対策と便利グッズ

- 日焼け止めの効果的な選び方と塗り方のコツ
- ワークマンで揃う高コスパな日焼け対策グッズ
- 女子ライダー必見の日焼け対策とケア方法
- バイクのインナーで紫外線から肌を守る方法
- 愛車を守るバイクの紫外線コーティングとは
日焼け止めの効果的な選び方と塗り方のコツ

バイクに乗る際の紫外線対策において、最も基本的かつ重要なアイテムが日焼け止めです。しかし、ただ単に塗れば良いというわけではありません。その効果を最大限に引き出すためには、ライディングという特殊な環境に適した製品を選び、正しい知識を持って使用することが不可欠です。
SPFとPAを理解して選ぶ
日焼け止めを選ぶ際の最も重要な基準となるのが、「SPF」と「PA」という2つの指標です。これらは、性質の異なる2種類の紫外線をどれだけ防げるかを示しています。
SPF(Sun Protection Factor)は、短時間で肌に赤みや炎症を引き起こし、シミやそばかすの原因となる紫外線B波(UVB)を防ぐ効果の高さを表す数値です。数値が大きいほど防御効果が高く、日本では「SPF50+」が最高値として表示されます。
一方のPA(Protection Grade of UVA)は、肌の奥深く(真皮)まで到達し、長時間かけてシワやたるみといった肌の老化を促進させる紫外線A波(UVA)を防ぐ効果の度合いを示します。「+」の数が多いほど効果が高く、現在は「PA++++」が最も高い防御効果を持つことを意味します。
バイクでのツーリングは、長時間にわたり強い日差しと風に晒される過酷な環境です。そのため、日常的な使用を想定した製品では防御力が不十分な場合があります。したがって、バイクに乗る際には「SPF50+」「PA++++」という国内最高レベルの紫外線防御能力を持つ製品を選ぶことが基本中の基本と考えられます。
タイプ別の特徴と選び方
日焼け止めには、テクスチャーや形状によって様々なタイプが存在します。それぞれのメリット・デメリットを理解し、使用する部位やシチュエーションに応じて賢く使い分けることで、より効果的で快適な紫外線対策が可能となります。
| タイプ | メリット | デメリット | おすすめの用途 |
| クリーム | 密着力と保湿力に優れ、汗や水に強い製品が多い。 肌への負担が比較的少ない。 | 伸びが悪く、丁寧に塗らないと白浮きしやすい。 ベタつきを感じる場合がある。 | 出発前に顔や首、耳の後ろなど、 特に焼けたくない部分に下地としてしっかり塗り込む。 |
| ジェル | 水分ベースで伸びが良く、塗り心地が非常に軽い。 白浮きしにくく、全身に使いやすい。 | クリームタイプに比べて摩擦や汗で落ちやすい傾向がある。 アルコール成分が多い製品もある。 | 腕や脚など広範囲に素早く塗りたい時。 さっぱりとした使用感を好む方におすすめ。 |
| スプレー | 手が届きにくい背中や髪にも手軽に使える。 メイクの上からの塗り直しにも便利。 | 塗りムラができやすく、十分な量を塗布しにくい。 ガスを吸い込まないよう注意が必要。 | ツーリング中の休憩時など、 こまめな塗り直し用として携行するのに最適。 |
| スティック | 手を汚さずにピンポイントで塗布できる。 携帯性に優れている。 | 広範囲に塗るのには時間がかかり、 コストパフォーマンスが良くない場合がある。 | 鼻筋や頬骨、唇など、特に日焼けしやすく、 効果を高めたい部分への重ね塗りに。 |
近年では、汗や水に触れると紫外線防御膜が強くなる技術や、衣類などとの摩擦に強い「フリクションプルーフ」を謳った製品も登場しており、バイク乗りにとっては非常に心強い選択肢となります。
効果的な塗り方と塗り直しのタイミング
高性能な日焼け止めを選んでも、その塗り方が不適切では効果が半減してしまいます。日焼け止めが肌にしっかりと馴染み、効果を発揮し始めるまでには時間がかかるため、家を出る直前ではなく、出発の20〜30分前には塗り終えておくのが理想です。
塗る量が少ないと、製品に表示されている通りの効果は得られません。顔であればパール粒2つ分、腕であれば片腕に直線状に出してから、ムラなく丁寧に伸ばしていくなど、十分な量を意識して使用しましょう。
そして最も重要なのが、こまめな塗り直しです。走行中の風圧や汗、ヘルメットやウェアとの摩擦によって、日焼け止めは想像以上に早く落ちてしまいます。少なくとも2〜3時間に1回は塗り直すことを習慣づけましょう。特に汗を大量にかいた後や、ヘルメットを着脱した際には、その都度塗り直すことが、日焼けを防ぐための鍵となります。
ワークマンで揃う高コスパな日焼け対策グッズ
近年、プロの職人だけでなく、アウトドア愛好家やバイク乗りからも絶大な支持を集めているのがワークマンです。バイク専用品というわけではありませんが、過酷な環境で働く人々に向けて開発された製品は、機能性、耐久性、そして何よりも高いコストパフォーマンスを兼ね備えており、バイクの日焼け対策に流用できる優秀なアイテムが豊富に揃っています。
その代表格が、「冷感コンプレッションウェア」です。体にぴったりとフィットするインナーで、UVカット機能はもちろんのこと、肌に触れるとひんやりと感じる接触冷感素材が使われていることが多いです。さらに、体にフィットしていることで汗を素早く吸収・拡散させ、走行風を受けることで気化熱を促進し、体感温度を下げる効果も期待できます。これにより、真夏のライディングをより快適なものにしてくれます。
また、「アームカバー」や「フェイスカバー」、「バラクラバ(目出し帽)」といった小物類も非常に人気があります。アームカバーは、半袖のTシャツと組み合わせることで手軽に腕の日焼けを防げます。フェイスカバーやバラクラバは、ヘルメットだけではガードしきれない顔の下半分から首元までを紫外線から守るのに役立ちます。
ただし、これらの製品を利用する際には注意点もあります。それは、ほとんどの製品にバイクウェア特有のプロテクターが装備されていないという点です。日焼け対策や快適性の向上には大きく貢献しますが、万が一の転倒時の安全性を確保するためには、プロテクターが内蔵されたライディングジャケットを着用するか、別途プロテクターを装着した上で、これらのアイテムをインナーとして活用することが賢明な使い方と言えます。
女子ライダー必見の日焼け対策とケア方法
特に美容への関心が高い女子ライダーにとって、日焼けは大敵です。ツーリング中のメイク崩れや、日焼け止めの塗り直しに悩む方も少なくないでしょう。しかし、少しの工夫と便利なアイテムを活用することで、美しさをキープしながらライディングを楽しむことが可能です。
メイクの上から使えるアイテム
ツーリングの休憩中にメイクを一度落として日焼け止めを塗り直すのは、非常に手間がかかります。そこで活躍するのが、メイクの上からでも使えるUVケアアイテムです。
最も手軽なのは、スプレータイプの日焼け止めです。顔から15〜20cmほど離して、目を閉じて円を描くように数秒間スプレーするだけで、手軽に紫外線対策ができます。髪や頭皮のUVケアにも使えるので、一本持っておくと非常に便利です。
また、UVカット機能を持つフェイスパウダーもおすすめです。休憩中にティッシュで軽く汗や皮脂をオフした後、パウダーを肌に押さえるようにのせるだけで、紫外線防御効果を復活させることができます。同時に、テカリを抑えてサラサラの肌を保ち、化粧崩れを防ぐ効果も期待できる一石二鳥のアイテムです。
日焼け後のアフターケア
どれだけ万全な対策を講じても、アスファルトからの照り返しなどもあり、100%紫外線を防ぎきることは困難です。そのため、ツーリングから帰宅した後のアフターケアが、将来の肌の状態を大きく左右します。
日焼けした肌は、軽い火傷を負って炎症を起こしている状態であり、内部の水分が蒸発し非常に乾燥しています。まずは、冷たいシャワーを浴びたり、冷水で濡らしたタオルや保冷剤を包んだタオルを当てたりして、肌のほてりを優しく鎮静させましょう。
肌の熱っぽさが引いたら、次は保湿ケアです。刺激の少ない敏感肌用の化粧水を使い、コットンや手のひらで優しくパッティングして、肌にたっぷりと水分を補給します。その後、乳液やクリームで油分を補い、水分が逃げないようにしっかりと蓋をしてください。ヒアルロン酸やセラミドといった保湿成分が豊富な製品がおすすめです。また、シミやそばかすを予防するために、ビタミンC誘導体などが配合された美白美容液をプラスするのも効果的です。日焼けがひどく、水ぶくれができてしまった場合は、自分で潰さずに皮膚科を受診しましょう。
>>日焼け(日光皮膚炎)に関する医学的な情報(日本皮膚科学会Q&A)
バイクのインナーで紫外線から肌を守る方法
夏場のライディングにおいて、「半袖の方が涼しい」というのは実は誤解です。適切に設計された高機能な長袖インナーを着用する方が、結果的により快適で、かつ効果的に日焼け対策を行うことができます。
その最大の理由は、直射日光が直接肌に当たるのを防げる点にあります。素肌を太陽光に晒し続けると、体は体温を下げようと大量の汗をかき、体力を消耗します。長袖インナーで物理的に日光を遮ることで、体温の過度な上昇を防ぎ、日焼けによる疲労感を大幅に軽減できるのです。
さらに、現代のバイク用やスポーツ用のインナーは、吸汗速乾性に非常に優れた素材で作られています。ポリエステルなどの化学繊維は、汗を素早く吸収し、生地の表面で一気に蒸発させる能力に長けています。これにより、汗による肌のべたつきや不快感をなくし、常にサラサラとした快適な状態を保つことが可能です。
加えて、夏用インナーの多くには「接触冷感機能」が備わっています。これは、生地が肌に触れた際に熱が素早く移動することで、ひんやりと涼しく感じる機能です。この効果に加え、走行風を受けることで汗の気化熱が効率的に奪われ、体感温度をさらに下げてくれます。風通しの良いメッシュジャケットの下に、このような高機能長袖インナーを着用することが、日本の夏を乗り切るための最適な組み合わせの一つと言えるでしょう。
愛車を守るバイクの紫外線コーティングとは

強い紫外線は、私たちライダーの肌だけでなく、大切なバイク本体にも容赦なくダメージを与えます。屋外での駐車や長時間のツーリングにより、バイクは常に紫外線に晒されており、これが様々な劣化を引き起こす原因となります。具体的には、塗装面の分子結合が破壊されることによる色褪せやツヤの消失、フェンダーやメーター周りなどに使われる未塗装樹脂パーツの油分が抜けて白く変色する「白化現象」、グリップやシート表皮といったゴム・ビニール部品の硬化やひび割れなどが挙げられます。
こうした紫外線による劣化から愛車を長期間守るために、非常に有効な手段がバイク専用のボディコーティングです。特に、ガラス成分を含む硬い被膜を塗装面に形成する「ガラスコーティング」や、さらにその上位に位置づけられる「セラミックコーティング」は、紫外線に対する高い防御性能を発揮します。
コーティングのメリットとデメリット
バイクコーティングのメリットは、紫外線防止効果に留まりません。滑らかで硬質な被膜が汚れの固着を防ぐため、泥や虫の死骸などが付着しても、簡単な水洗いで楽に落とせるようになります。これにより、日々のメンテナンスが大幅に楽になるのです。また、コーティング特有の深いツヤと光沢は、新車時のような輝きを長期間持続させ、バイクの美観を維持し、所有する満足感を高めてくれます。
一方で、デメリットも存在します。最も大きいのは、専門のプロショップに施工を依頼した場合にかかる費用です。車種やコーティングの種類にもよりますが、数万円から十数万円かかることもあります。また、一度施工すると簡単には剥がすことができないため、技術力が高く、信頼できるショップを選ぶことが極めて重要です。市販のコーティング剤を使って自分で施工(DIY)することも可能ですが、施工前の洗車や脱脂といった下地処理を完璧に行わないと、コーティング剤がうまく定着せず、ムラになったり、期待した効果や持続性が得られなかったりするリスクも伴います。
| コーティングの種類 | 主な特徴 | 持続期間の目安 | 費用感(専門業者) |
| ポリマーコーティング | 樹脂(ポリマー)系の被膜。 ツヤ出し効果が高いが、被膜は比較的柔らかい。 | 3ヶ月〜6ヶ月 | 比較的安価 |
|---|---|---|---|
| ガラス系コーティング | ガラス繊維素を含む被膜。 ポリマーより硬く、持続性・防汚性に優れる。 | 6ヶ月〜1年 | 標準的 |
| ガラスコーティング | 高濃度のガラス成分による硬質な被膜。 高い保護性能と深いツヤが特徴。 | 1年〜3年 | やや高価 |
| セラミックコーティング | ガラスコーティングを超える硬度と膜厚。 耐薬品性、耐擦り傷性も非常に高い。 | 3年〜5年以上 | 高価 |
部位別に徹底解説!バイクの日焼け対策

- 顔の日焼けを防ぐヘルメットシールドとマスク
- 忘れがちな首周りの日焼けを防ぐネックガード
- 腕の日焼け対策に必須のアームカバーの選び方
- 手の甲までカバーするUVカットグローブの重要性
- 目の日焼け対策におすすめのサングラスの選び方
顔の日焼けを防ぐヘルメットシールドとマスク

顔は、他人の視線も集まりやすく、最も日焼けを避けたいと考える方が多い部位です。ヘルメットを被っているからと安心せず、シールドやマスクといったアイテムを効果的に組み合わせることで、紫外線を徹底的にガードしましょう。
現在、国内で正規に販売されているヘルメットのシールドは、たとえ無色透明なクリアタイプであっても、その多くがUVカット機能を標準で備えており、製品によっては紫外線を99%以上カットするものも珍しくありません。これにより、シールドで覆われている範囲の肌は強力に保護されます。日中の強い日差しによる眩しさを軽減したい場合には、スモークシールドやミラーシールドが有効です。ただし、これらの着色されたシールドは、トンネル内や夜間走行時に視認性が著しく低下し、安全運転に支障をきたす危険性があるため、使用する時間帯やルートを考慮して選ぶ必要があります。
しかし、シールドだけではヘルメットで覆うことができない鼻から下の顎や口周りは無防備なままです。この部分を保護するために不可欠なのがフェイスマスクです。特に夏場の使用には、汗を素早く吸収・発散させる吸汗速乾性や、ひんやりとした感触が得られる接触冷感機能を備えた素材のものが快適です。また、走行中でも息苦しくならないよう、口元や鼻の部分がメッシュ構造になっているなど、通気性に配慮された製品を選ぶことが重要なポイントとなります。
忘れがちな首周りの日焼けを防ぐネックガード

顔や腕の日焼け対策には注意を払っていても、意外と見落としてしまいがちなのが首周り、特にヘルメットとジャケットの襟の隙間から露出する首の後ろです。この部分はライディングポジションをとった際に常に太陽光に晒されるため、対策を怠るとツーリング後に真っ赤に焼けてヒリヒリとした痛みに悩まされることになります。
この「うっかり日焼け」を防ぐために最も効果的なアイテムが、ネックガード(またはネックゲイター)です。筒状の布で、頭から被って首元に装着します。フェイスマスクと同様に、夏用にはUVカット、吸汗速乾、接触冷感といった機能を備えたものが数多く販売されており、快適なライディングをサポートしてくれます。襟の長いインナーシャツを着用することでもある程度の対策は可能ですが、専用のネックガードを使用した方が、動いても隙間ができにくく、より確実に首全体を紫外線からカバーすることができます。ジャケットの襟の中にネックガードの裾を入れるように着用すると、さらに防御効果が高まります。
腕の日焼け対策に必須のアームカバーの選び方

夏用のライディングウェアとして定番のメッシュジャケットは、走行風を取り込みやすく非常に快適ですが、その構造上、思わぬ日焼けを招くことがあります。それは、メッシュ生地の網目の隙間から紫外線が透過し、肌がまだら模様に日焼けしてしまう、通称「メッシュ焼け」です。これを防ぎつつ、快適性を損なわないための最適なアイテムがアームカバーです。
アームカバーを選ぶ際には、いくつかのポイントがあります。まず、体にぴったりとフィットする伸縮性の高い素材(コンプレッションタイプ)を選びましょう。フィット感が良いと、走行中に風でバタついたり、振動でずり落ちてきたりするのを防げます。また、肌との密着度が高い方が、汗を効率的に吸収・発散させてくれるため、結果として涼しく感じられます。もちろん、UVカット機能は必須であり、加えて接触冷感素材のものを選ぶと、装着した瞬間のひんやり感と走行中の清涼感で、より快適なライディングが可能になります。半袖シャツと組み合わせて手軽に使用できるため、ツーリング先でジャケットを脱いだ際の紫外線対策としても活用でき、一つ持っておくと非常に重宝するアイテムです。
手の甲までカバーするUVカットグローブの重要性

常にハンドルを握っている手、とりわけ手の甲は、自分では気づきにくいものの、実は最も長時間、直射日光に晒され続けている部位の一つです。ジャケットの袖口とグローブの裾の間にわずかな隙間ができることで、くっきりと線が入ったように日焼けしてしまう、いわゆる「腕時計焼け」や「逆腕時計焼け」は、多くのライダーが経験する失敗例です。
この対策の基本は、手首までを隙間なく、しっかりと覆うことができる長さのグローブを選ぶことです。夏用のメッシュグローブであっても、製品によってはUVカット機能が付与されているものがありますので、購入の際には製品タグや説明をよく確認することをおすすめします。また、安全性の観点からも、万が一の転倒時に手や手首を保護するため、適切な長さとプロテクション機能を備えたグローブを選ぶことは非常に重要です。さらに、グローブを装着する前に、手の甲や指の一本一本に至るまで、念入りに日焼け止めを塗っておくという一手間を加えることで、紫外線対策はより万全なものとなります。
目の日焼け対策におすすめのサングラスの選び方

紫外線対策というと肌のことばかりを考えがちですが、目から受けるダメージも決して軽視できません。強い紫外線は、目の充血や痛みといった短期的な症状だけでなく、長期的には白内障などの深刻な眼病のリスクを高める可能性があるとされています。さらに、目から紫外線が入ると、脳が体を守ろうとしてメラニン色素を生成する指令を出し、結果として肌の日焼けを促進させてしまうという説もあります。安全運転の観点からも、強い日差しや路面からの照り返しによる眩しさは、視界の悪化や判断力の低下を招くため、確実な対策が必要です。
この目の保護に必須となるのが、UVカット機能付きのサングラスです。レンズの種類に注目することで、より快適で安全なライディングが実現できます。
- 偏光レンズ: 路面や対向車のボディ、水面などからの乱反射光を特殊なフィルムでカットし、ギラつきを抑えて非常にクリアな視界を確保してくれます。路面の状況が把握しやすくなるため、安全性向上に大きく貢献します。
- 調光レンズ: 周囲の紫外線の量に応じて、レンズの色(濃度)が自動的に変化する高機能レンズです。日差しの強い屋外では色が濃くなり、トンネル内や屋内に入ると色が薄くなるため、一日中かけたままでいられるという大きなメリットがあります。
また、バイク用のサングラスとしては、顔の形にフィットして走行風の巻き込みを防ぐデザインであることや、万が一の際に目を守るための耐衝撃性も重要な選択基準となります。ヘルメットとの相性も考慮し、テンプル(つる)がヘルメット内部で圧迫感なくスムーズに収まるものを選びましょう。
【総まとめ】完璧なバイクの日焼け対策でツーリングを楽しもう
- バイクの日焼け対策は夏だけでなく年間を通して行うのが基本
- 日焼け止めは「SPF50+」「PA++++」を選ぶのがライダーの常識
- 汗や風、摩擦で落ちるため2〜3時間ごとのこまめな塗り直しが鍵
- ワークマンのインナーやアームカバーは高機能かつ高コスパで有効
- 女子ライダーはメイクの上から使えるスプレータイプやUVパウダーが便利
- ツーリング後は必ず冷やして保湿するアフターケアを徹底する
- 直射日光を避けるUVカット機能付きの長袖インナーは半袖より快適
- 愛車の色褪せや劣化を防ぐバイク専用コーティングも検討価値あり
- ヘルメットはUVカット機能付きのシールドを標準装備として選ぶ
- 顔の下半分や首の後ろはフェイスマスクやネックガードで隙間なく保護
- 腕の「メッシュ焼け」はフィット感の高いアームカバーで防止する
- 手首の隙間を作らないUVカットグローブで「腕時計焼け」を避ける
- 目の保護は肌の日焼け対策にも繋がり、安全運転にも不可欠
- 偏光レンズや調光レンズ付きのサングラスはツーリングの質を向上させる
- これらの部位別対策を総合的に組み合わせることが完璧な日焼け対策に繋がる
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