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GB350でキャンプは可能?積載とパーツ問題を徹底解説

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GB350でキャンプは可能?積載とパーツ問題を徹底解説

こんにちは。デジタルバイクライブラリー、運営者の「ゆう」です。

GB350のクラシックなスタイル、本当に魅力的ですよね。

あの鼓動感あふれるエンジンと美しいデザインに惹かれてオーナーになった方、これから迎えたいと考えている方、たくさんいらっしゃると思います。

そして、その愛車で「キャンプに行きたい!」と思った時、「あのデザインで本当にキャンプ道具一式を積載できるの?」と不安になる気持ち、すごく分かります。

私自身、GB350の積載方法について調べ始めた時、たくさんの疑問にぶつかりました。

おすすめのリアキャリアはどれか、必須と言われるサイドバッグサポートは本当に必要なのか。

情報を集めていると、GB350Sとの積載パーツに互換性が無いという衝撃的な情報を見つけたり、新しく出たGB350Cの積載性が実際のところどうなのか気になったり…。

荷物を満載にした時の高速道路での走りも、やっぱり心配ですよね。

この記事では、GB350でのキャンプ積載に関するそんな疑問や不安を一つひとつ解消するために、パーツ選びで失敗しないための具体的な注意点から、GB350・GB350S・GB350Cそれぞれのモデルごとの積載性の違いまで、私がリサーチした情報を詳しくまとめてみました。

この記事でわかること
  • GB350の3つの積載戦略と基本
  • GB350とGB350Sのパーツ互換性の落とし穴
  • 新型GB350Cがキャンプに最適な理由
  • おすすめキャリアやバッグサポートの選び方
目次

GB350:キャンプ最大の課題は積載

GB350:キャンプ最大の課題は積載

GB350でキャンプツーリングを実現しようとする時、誰もが最初に直面するのが「積載」という大きな壁です。ティアドロップ型のタンクや流麗なリアフェンダーといった美しいデザインは、裏を返せば「荷物を積むためのフラットなスペース」が標準ではほとんど無いことを意味します。ここでは、その最大の課題をどう乗り越えるか、積載の基本的な考え方から見ていきましょう。

GB350 積載の3つの基本戦略

GB350でキャンプ道具(テント、寝袋、調理器具など)を運ぶには、荷物を積む場所を物理的に「作り出す」必要があります。そのアプローチは、大きく分けて以下の3つに分類されるかなと思います。

1. リアシート上(シートバッグ)

最も手軽で、多くのライダーが最初に行う方法ですね。タンデム(二人乗り)用のリアシートスペースに、大型のシートバッグを固定します。バイクの車体の中心(ホイールベースの内側)に近いため、テントや調理器具、水といった重量物を積載するのに適しています。走行中の左右バランスが崩れにくいのがメリットです。

ただし、デメリットもあります。当然ながら一人乗り専用になってしまいますし、積載量が増えるほど荷物の重心が高くなりがちです。大きなシートバッグを安定させるには、後述するリアキャリアと併用し、バッグの底面をキャリアで支えてあげると格段に安定感が増しますよ。

2. リアキャリア上(トップケース / シートバッグ)

乗車スペースを圧迫せずに荷物を積めるのが、リアキャリアを追加する最大のメリットです。テールランプよりも後方に荷物を配置できるため、ライダーの居住性を損ないません。GIVI(ジビ)に代表されるようなハードケース(トップケース)を装着すれば、防水性・防盗性(防犯性)を完璧に確保できます。キャンプ場に着いてバイクを離れる時も安心ですね。

その一方で、車体の最後端、かつ最も高い位置に重量物を積むことになる点は注意が必要です。特に横風を受けた際の走行安定性や、低速での取り回し時に、荷物の重さを感じやすくなる側面もあります。

3. 車体サイド(サイドバッグ / サドルバッグ)

キャンプ積載において、最も重心を低く保てる積載方法がこれです。ホイールと同じぐらいの低い位置に重量物(例えば工具や予備燃料、飲み水など)をマウントできるため、走行安定性への影響を最小限に抑えられます。これは大きな強みですね。

しかし、クラシックバイク特有の重大なリスクとして、バッグがリアタイヤやチェーンに巻き込まれる危険性があります。サスペンションが沈み込んだ時や、走行風にあおられた時に、バッグが内側に入り込んでしまうんですね。これを物理的に防ぐため、金属製の「サイドバッグサポート(サドルバッグサポート)」というパーツの装着が絶対に必要になります。

積載のセオリー:重いものは低く、軽くものは高く

理想的なキャンプ積載は、これら3つの戦略を賢く組み合わせることです。バイク積載のセオリーである「重いもの(例:工具、水、調理器具)は低く、車体中央に」(=サイドバッグやシートバッグの底)、「軽いもの(例:寝袋、衣類、マット)は高く、後方に」(=シートバッグの上部やリアキャリア上)という原則を守ることで、安全で快適な走行に繋がります。

警告:GB350S積載パーツの互換性なし

ここが、GB350でキャンプ積載を考える上で最も重要な警告点です。本当に、ここを間違えるとパーツ代が無駄になってしまいます。

スタンダードモデルの「GB350」と、スポーティーモデルの「GB350S」。この2車種、名前はとても似ていますが、積載に関するカスタムパーツ(リアキャリアやサイドバッグサポート)の多くは「専用設計」であり、互換性がほぼ無いんです。

パーツ購入時の最大の注意点

「GB350用」と書かれたキャリアのデザインが気に入って購入したのに、自分の「GB350S」には取り付けボルトの位置が全く合わなかった…という失敗が、残念ながら本当に多いようです。

パーツを探す時は、「GB350 キャリア」と検索して出てきたものを鵜呑みにせず、必ず「自分のモデル(GB350 なのか GB350S なのか)に適合しているか」を、メーカー公式サイトや商品説明で、しつこいぐらい確認してください。

GB350S キャリア互換性が無い理由

「どうしてちょっとデザインが違うだけで、互換性がないの?」と思いますよね。その理由は、見た目以上にリア周りの設計が根本的に違うからです。

  • GB350(スタンダード): 長くて深い、クラシカルなデザインのリアフェンダー
  • GB350S(エス): 短く切り詰められた、スポーティーなデザインのリアフェンダー

多くのリアキャリアやサポートステーは、この「リアフェンダー」「リアショック」の取り付けボルト穴を共用して車体にガッチリと固定します。両車は、この該当部分の設計(ボルト位置、フレーム形状、さらにはブレーキラインの取り回しなど)が異なるため、物理的にパーツが装着できないんですね。

実際に、デイトナやキジマといった主要なパーツメーカーは、適合情報を厳密に分けています。

  • デイトナ製「クラシックキャリア」 (GB350用) → 仕様にはっきりと「※GB350 S 不可」と明記
  • デイトナ製「マルチウイングキャリア」 (GB350S用) → 仕様に「※GB350適合不可」と明記
  • キジマ製「アシストキャリア」 (GB350S用) → 適合情報に「GB350へは適合不可です。」と記載

このように、メーカー側も間違った購入を防ぐために強く警告しています。デザインだけで選んでしまうと、取り付け不可能なパーツを買ってしまうことになるので、本当に注意が必要ですね。

新常識:GB350C 積載の圧倒的優位性

「じゃあ、これからGB350を買ってキャンプしたい人は、Sを選ばない方がいいの?」「スタンダードモデル一択?」…そう思っていたところに、2024年モデルから「GB350C」という、まさに「隠れた最適解」と言えるモデルが登場しました。

この「C」モデル、単にデザインバリエーションが追加されただけじゃなく、積載性において他の2モデルより圧倒的に優れているんです。

GB350Cがキャンプに強い2つの理由

  1. 積載に最適化されたフラットなリアシート
  2. 標準装備の「サイドガード」

1. フラットで四角いリアシート

GB350/Sのシート後部は、デザイン性を重視して丸みを帯びています。これに対し、GB350Cのセパレートタイプに見えるリアシートは、「四角くてバッグを載せやすい形状」をしています。実際に積載に有効なスペースは縦幅が約27cmほどあり、奥行30cmクラスのシートバッグ(容量30L~40Lクラス)を積んでもライダーのスペースを圧迫しません。レビューによっては「むしろバッグが背もたれになってくれます」という声もあるほど、理想的な積載状態が作りやすいんです。

2. 標準装備の「サイドガード」

GB350Cは、リアフェンダーの横に、最初から「サイドバッグサポート的なガード」が標準装備されています。これは本来、インド市場向けの「サリーガード(乗員の衣服がタイヤに巻き込まれるのを防ぐパーツ)」の取り付けベースと推測されますが、これがそのままサイドバッグのタイヤへの巻き込みを防止するガードとして機能してくれます。

もちろん、より完璧を期すなら純正アクセサリーとして用意されている専用のサドルバッグサポート(デイトナ製が設定されています)を追加するのがおすすめですが、ホテル泊や軽装備のキャンプなら、ノーマル状態にシートバッグ+小型サイドバッグ(例:ヘンリービギンズ DHS-20 10Lなど)で十分対応できてしまうかもしれません。

これからGB350の購入を考えてキャンプも楽しみたい、という方にとって、最も合理的かつ低コストでキャンプ仕様を実現できるのが、このGB350Cかなと思います。

GB350 積載カスタムの第一歩

すでにGB350やGB350Sに乗っている方が、本格的な積載カスタムを始めるなら、その第一歩はやはり「リアキャリア」「サイドバッグサポート」の2点を装着することになります。

特にサイドバッグサポートは、前述の通り、バッグがタイヤに巻き込まれるのを防ぐための「安全パーツ」としての役割が非常に大きいです。「自分は小さいバッグしか付けないから大丈夫」と油断せず、ナイロン製などの柔らかいサイドバッグを装着するなら、必ずセットで装着するようにしたいですね。

万が一、走行中にバッグが巻き込まれたら、即座にタイヤがロックして大事故に繋がる可能性もあります。また、走行中の振動でバッグがリアショックやフェンダーと擦れ続け、愛車の塗装が剥げてしまうのを防ぐ役割も果たしてくれますよ。

GB350:キャンプを叶えるパーツと走行性能

GB350:キャンプを叶えるパーツと走行性能

積載の基本戦略とモデルごとの違いがわかったら、次はいよいよ具体的なパーツ選びと、実際に荷物を積んだ時の「走り」についてですね。安全で快適なキャンプツーリングを実現するために、重要なアイテムのスペックや、GB350の走行特性をしっかりチェックしていきましょう。

GB350 リアキャリアの失敗しない選び方

キャンプ積載の「土台」として非常に重要になるリアキャリアですが、メーカーによって耐荷重(積める重さの上限)や設計思想が結構違います。

単純に「耐荷重が大きい=良いキャリア」と短絡的に考えるのではなく、「自分がどういう使い方をしたいか」という目的に合わせて選ぶことが大切ですね。

A. ハードケース(GIVIなど)派

防水性や防犯性を最重要視し、GIVIのボックスなどを常設したい、あるいはキャンプの時だけワンタッチで装着したいという方は、「耐荷重」の数値を最優先でチェックしましょう。ケース本体の重さ+荷物の重さを支える、十分な強度が求められます。

B. ソフトバッグ派

キャンプの時だけ、ドッペルギャンガーのターポリンバッグのような大型の防水シートバッグを積みたい、という方。この場合、耐荷重の数値ももちろん大事ですが、それ以上に「シート座面とキャリアの荷台がフラット(面一)になるか」が積載の安定性において非常に重要です。

シートからキャリアまでがフラットだと、バッグの広い底面全体で荷重を支えることができ、荷物のズレや不安定さを劇的に減らすことができます。デイトナ製の「クラシックキャリア」などは、このフラット積載を意識して設計されているようですね。

【重要データ】純正キャリアの耐荷重は「5kg」です

GB350のキャリアについて調べていると、よく「純正キャリアは耐荷重8kg」という情報を見かけることがありますが、私の調べた限り、ホンダ純正キャリア(品番: 08L70-K0Z-J00)の許容積載量は5.0kgのようです。

では「8kg」という数字はどこから来たのかというと、パーツメーカーの「エンデュランス製」のキャリアですね。エンデュランスの公式ストアでは、GB350(NC59)用タンデムグリップ付きリアキャリアの最大積載量を「8kg」と公式に明記しています(出典:エンデュランス パーツカタログ)。

おそらく、このエンデュランス製の情報とホンダ純正の情報が混同されて広まっている可能性が高いです。耐荷重を重視する方は、エンデュランス製(8kg)を選ぶのが確実かもしれませんね。

(主なリアキャリアの比較例)

スクロールできます
メーカー・製品名適合モデル最大積載量(目安)特徴・注意点
エンデュランス
タンデムグリップ付きリアキャリア
GB350 (NC59)8kg耐荷重重視派に最適。
GIVIなど各種トップケース対応。
タンデムグリップ付。
エンデュランス
タンデムグリップ付きリアキャリア
GB350S (NC59)8kgGB350S用としては最大の耐荷重。
Sモデルでケースを積みたいならこれ一択かも。
ホンダ純正
リアキャリア (08L70-K0Z-J00)
GB350 (NC59)5.0kg純正の安心感。
パイプ径が太くデザイン性が高い。
積載量自体は標準的。
デイトナ
クラシックキャリア (24295/23133)
GB350 (NC59)4kgシートと荷台がフラットになる設計。
ソフトバッグ派に最適。
※GB350S不可。
デイトナ
マルチウイングキャリア (24599)
GB350S (NC59)4kgSモデル用のフラットトップキャリア。
GIVI対応。
※GB350不可。
キジマ
アシストキャリア (210-2765)
GB350S (NC59)N/A (サポート)これはリアキャリアではない点に注意。
タンデムシート上のバッグを安定させるサポート。

※上記はあくまで2025年11月時点での一例です。製品の仕様や適合、価格、耐荷重は常に変更される可能性があります。購入時は必ずご自身のモデル(型式)と年式を確認し、メーカーの最新情報をご確認ください。

【最重要】いかなる場合も、キャリアメーカーおよび車両メーカーが定める最大積載量(過積載)は絶対に超えないようにしてください。走行安定性を著しく損ない、フレームやキャリアの破損に繋がり、非常に危険です。

必須:GB350 サイドバッグサポート

リアキャリアとシートバッグだけでは、どうしてもキャンプ道具一式を積載しきることは困難です。そこで、重心を下げつつ積載量を増やすためにサイドバッグが活躍します。

そして、もう何度も繰り返してしまいますが、クラシックバイクでサイドバッグを装着するなら「サイドバッグサポート」は必須アイテムです。

なぜサポートが必須なのか?(再確認)

  • 1. 安全の確保(巻き込み防止): 走行中の風や、サスペンションが大きく沈み込んだ際(段差を越えた時など)に、柔らかいバッグがリアタイヤやチェーンに巻き込まれるのを物理的に防ぎます。これは即座に転倒に繋がる重大な事故を未然に防ぐために不可欠です。
  • 2. 車体の保護(傷防止): バッグがリアショックやフェンダーと走行中に擦れ続け、塗装が剥げたり、傷だらけになったりするのを防ぎます。愛車をキレイに保つためにも重要ですね。

どのメーカーを選べばいいか迷ったら、多くの整備士さんも推奨している「デイトナ製サポートステー」と、デイトナのバッグブランドである「ヘンリービギンズ製サイドバッグ」の組み合わせが、一つの鉄板かもしれません。

理由としては、デイトナがGB350の車体(マフラー側とチェーン側)に合わせて専用のサポートステーを開発しており、同社ブランドであるヘンリービギンズのサイドバッグが、そのステーに最適化されたサイズとデザインで設計されているため、フィッティングの信頼性が非常に高い、ということのようです。

上級テクニック:左右非対称(アシンメトリー)積載

GB350の積載における特有の課題として、車体右側に大きく張り出した純正マフラーの存在があります。このため、右側にはあまり大きなサイドバッグを装着できません。

デイトナのサポートステーは、マフラーとの干渉を考慮した右側用 (16889) と、スペースに余裕がある左側用 (16888、ヘルメットホルダー付) が別売りされています。

これは、マフラーとの干渉を避けるため、右側は小型のバッグ(9L程度)に留め、スペースに余裕がある左側(チェーン側)に大型のバッグ(12L以上)を装着するという、左右非対称(アシンメトリー)のセットアップがGB350の積載量を最大化する上で合理的であることを示唆しています。これは「玄人」のセットアップと言えるかもしれませんね。

GB350 高速道路での安定性は?

さて、パーツを揃えて荷物を満載にしたGB350。いよいよキャンプ場へ向けて出発ですが、高速道路での走行性能はどうなんでしょうか?

これについては、「単気筒だし高速は快適」というポジティブな意見と、「80km/h以上は辛い」「風に弱い」というネガティブな意見、一見すると矛盾するレビューが存在します。この違いは、おそらく「レビューの前提条件」の違いですね。

GB350の高速走行レビューの実態(分析)

  • 「快適」という意見: これは「GB350単体」での走行性能を評価している場合が多いです。バイク単体で、法定速度内でトコトコと流す分には、エンジンの鼓動感も心地よく、非常に快適であることに間違いはありません。
  • 「辛い」という意見: これは「(キャンプ道具を満載し、重心が上がった状態)」で「(特に横風の強い高速道路や橋の上)」を「(80km/h以上で巡航)」しようとする場面を、Z650やモトグッツィV7といった、より大型のバイクと比較して「辛い」と評価しているケースが多いようです。

結論としては、GB350単体での高速走行は「快適」です。しかし、「キャンプ道具を満載し、重心が高くなった状態」では、話は別です。

この状態では、車体の軽さや単気筒エンジンの特性から、大型バイクに比べて安定性で不利になる場面があるのは仕方ないことです。特に強風時の高速巡航は、神経を使うかもしれません。

キャンプ積載時は、決して無理をせず、速度を控えめ(80km/h~90km/h巡航が目安)にし、特に橋の上やトンネルの出口などでの横風には十分注意を払うという、具体的かつ建設的な心構えが求められますね。

GB350 キャンプのおしゃれな積載術

「GB350 キャンプ おしゃれ」という検索ニーズも多いように、GB350のクラシックなスタイルを活かして、キャンプもおしゃれに楽しみたい、という方は多いと思います。

そんな方には、やはり「革製サドルバッグ」が非常に魅力的ですよね。車体の雰囲気にピッタリ合います。ただ、キャンプでは突然の雨のリスクが常につきまといます。ご存知の通り、本革製品は水濡れに非常に弱く、手入れも大変なのが最大の欠点…。

ですが、最近は技術の進歩で、この問題を解決した素晴らしい製品も出ています。

例えば、先ほども名前が出たヘンリービギンズの「DHS-59」のような製品は、見た目は無骨でクラシカルな革の風合い(合成皮革やテキスタイルですが)でありながら、「インナー防水構造」を採用しているんです。つまり、外側は濡れても、中身の荷物は濡れないという優れものです。

GB350の「ネオクラシック」というコンセプトに、こうした「見た目はクラシック、中身はハイテク防水」という製品は、まさにピッタリじゃないかなと思います。スタイルを一切崩さずに、キャンプという実用的なアクティビティに対応できる、強く推奨できる選択肢ですね。

GB350 航続距離という最大の武器

積載や高速走行で少し気を使う部分がある一方で、GB350がキャンプツーリングにおいて、他の多くのバイクを圧倒する「最大の武器」を持っています。

それが、驚異的な燃費性能と、そこから生まれる圧倒的な航続距離です。

GB350のWMTCモード値(実燃費に近いとされる国際基準)は 41.0km/L。燃料タンク容量は12L(※2024年モデルGB350/S)です。単純計算でも 41.0 x 12 = 492km となりますが、これはあくまでカタログ値。

しかし、実際のオーナーによる実測データでも、満タン(12Lタンク)で429km走行しエンジン停止、という驚異的なレポートがあるほどです。ツーリングメインなら、コンスタントに35~40km/L近く走るようですね。

この性能は、キャンプツーリングにおいて絶大なアドバンテージとなります。ガソリンスタンドが少ない山間部のキャンプ場へ向かう際も、「満タンなら400km以上無給油で走れる」という性能は、ライダーに絶大な精神的な余裕をもたらします。

特に注目したいのが、ガソリン警告灯(残量約3.5Lで点灯)が点灯してから、さらに100km程度は走行可能だという事実です(※走行状況によります)。警告灯が点いても「次の街までなら余裕で走れる」という安心感は、ツーリング中の「ガス欠の恐怖」という最大のストレスを劇的に減らしてくれますね。

最適解で楽しむGB350 キャンプ

さて、長々と解説してきましたが、最初の問い「GB350でキャンプは可能か?」への私の答えは、「可能ですし、非常に楽しい。ただし、モデル選定とパーツ選定に正しい知識が必要」です。

最後に、GB350の特性とオーナーの目的別に、3つの最適なセットアップを私なりに提案してみたいと思います。

【目的別】GB350 キャンプの最適解セットアップ案

  • A. これから購入する「手軽さ」重視派 推奨モデル:GB350C 推奨セットアップ:ノーマルの標準ガードを活用し、右側に小型サイドバッグ + リアシートに防水シートバッグ。追加投資を最小限に抑えつつ、1泊程度のキャンプに手軽に対応可能です。
  • B.「積載量」重視の本格キャンパー (GB350/Sオーナー) 推奨モデル:GB350 または GB350S 推奨セットアップ: リアキャリア:耐荷重8kgのエンデュランス製 サイドサポート:デイトナ製(左右) バッグ:GIVIなどのトップケース + ヘンリービギンズ製サイドバッグ(左12L+右9Lの非対称構成を推奨)。積載量と安全性を最大化する構成です。
  • C.「スタイル」重視のおしゃれキャンパー 推奨モデル:GB350 (スタンダード) 推奨セットアップ: リアキャリア:デイトナ製クラシックキャリア(フラット積載重視) バッグ:ヘンリービギンズの「インナー防水」革サドルバッグ + 上部にはおしゃれな防水ドラムバッグ。スタイルと実用性を最高レベルで両立させます。

GB350は、キャンプという「不便」を楽しむアクティビティにおいて、「積載をどうするか工夫する楽しさ」も一緒に提供してくれる、本当に稀有なバイクだと思います。

400kmを超える圧倒的な航続距離は、ライダーをどこまでも遠くへ連れて行くポテンシャルを持ち、積載の不安定性は、正しいパーツ選択と知識(耐荷重、互換性)で十分に克服可能です。

この記事で紹介したパーツの互換性(特にGB350とSの違い!)や、耐荷重といった「失敗しないためのデータ」を活用して、ぜひあなたのGB350で、安全で快適なキャンプツーリングを実現してくださいね。

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