こんにちは。デジタルバイクライブラリー、運営者の「ゆう」です。
GB350、本当にクラシカルで良いバイクですよね。
あの空冷エンジンの鼓動感、トコトコ走るだけでも最高に気持ちいいです。
ただ、あの美しいネイキッドスタイルの宿命として、高速走行や長距離ツーリングでの「風」との戦いは避けられません。
「GB350の風防が欲しいけど、どれを選べばいいんだろう?」「デイトナやワールドウォーク、旭風防といった人気メーカーの比較が知りたい」「GB350Sや新型のGB350Cへの適合は?」「ホンダ純正品ってあるの?」「自分でDIY取り付けできるかな?工賃は?」など、いざ選ぼうとすると、いろいろな疑問や不安が出てくると思います。
この記事では、GB350の風防を選ぶ上での基本的なポイントから、各メーカーのおすすめモデルの特徴、気になる効果や注意点について、私なりに集めた情報をできるだけ分かりやすくまとめてみました。
あなたの風防選びのモヤモヤが晴れて、「これだ!」という一枚を見つけるお手伝いができれば嬉しいです。
- GB350に風防が必要な理由と具体的な効果
- GB350S・Cモデルへの適合確認の重要性
- デイトナ、ワールドウォークなど人気メーカー製品の比較
- DIY取り付けのコツとショップ工賃の目安
GB350:風防の必要性と効果

まずは、「そもそもGB350に風防っているの?」という根本的な疑問についてですね。GB350のあのクラシックなスタイルが魅力なわけですから、「後付けパーツでスタイルを崩したくない」という気持ち、すごくよく分かります。ですが、実用面、特にツーリングでの快適性を一度知ってしまうと、風防がもたらすメリットは本当に大きいと私は思います。
高速走行と疲労軽減の効果

GB350のようなネイキッドバイクは、ライダーが走行風を全身で受け止めることになりますよね。時速50~60kmの街乗りなら、それも「風を感じて走る」というバイクの醍醐味として気持ち良いんですが、バイパスや高速道路での時速80kmを超える巡航となると、話は全く別です。
胸部や肩に「ドン!」とぶつかり続ける風圧は、想像以上に強力です。ライダーは、その風圧に押し戻されないよう、無意識に体を支えようとして首や肩、背中、腕の筋肉を常に緊張させてしまいます。これが、長時間の走行でじわじわと体力を奪い、想像以上の疲労蓄積につながるんですよね…。
風防(ウインドスクリーン)を装着する最大のメリットは、このライダーの胴体(特に胸部)への風圧を劇的に軽減・緩和してくれることです。風圧から解放されるだけで、余計な力みが抜け、リラックスしたライディングフォームを維持しやすくなります。「高速道路走行後の疲れが、以前の半分以下になった」なんて話もよく聞きますよ。
風防がもたらす4つの実用的なメリット
- ① 圧倒的な疲労軽減(最重要) 胸部への風圧をブロック・緩和することで、首・肩・腕の筋肉の緊張をほぐし、長距離走行後の疲労を大幅に減らします。
- ② 不快な要素からの物理的保護 走行中、予期せぬ飛び石や虫の激突は、痛いだけでなくライダーの集中力を大きく削ぎます。スクリーンはこれらの飛来物からライダーを守る「盾」としても機能します。
- ③ 防寒・防雨効果 走行風はライダーの体温を容赦なく奪っていきます。特に気温の低い時期や山間部、急な降雨時に、スクリーンが風や雨を直接ブロックしてくれることで、体温の低下や体力の消耗を大幅に防げます。
- ④ 整流効果による快適性 単に風を「防ぐ」だけでなく、風の流れを「整える(整流)」役割も持ちます。これにより、ヘルメット周りで発生していた不快な風切り音(ノイズ)が軽減され、GB350本来の心地よいエンジン音をより楽しめるようになる場合もあります。(※これはスクリーンの形状や高さ、ヘルメットとの相性にもよります)
ホンダ純正スクリーンはある?
カスタムパーツ選びで、まず気になるのが「メーカー純正品」の存在ですよね。「やっぱり安心と信頼のホンダ純正品がいいな」と考える方も多いと思います。私も最初はそう思って探してみました。
ただ、ホンダの純正アクセサリーカタログなどをいろいろ調べてみた限りでは、いわゆる「ウインドスクリーン」や「大型風防」といった製品は、現状(2025年11月時点)では残念ながら、大々的にはラインナップされていないようです。(小ぶりなメーターバイザーなどは存在するかもしれませんが、防風効果を主目的としたものは見つけにくい状況です)
これはおそらく、GB350が持つ「クラシックなネイキッドスタイル」をメーカーとして最大限尊重しているからかもしれませんね。
とはいえ、「純正品」に私たちが求める「信頼性」「フィッティングの良さ」「高い品質」といったニーズが消えるわけではありません。その受け皿となっているのが、デイトナさんやエンデュランスさんのような、ホンダ車へのパーツ供給実績が豊富で、日本の厳しい基準をクリアしている国内の大手アフターパーツメーカーの製品なのかな、という印象です。実質、これらのメーカー品が「準純正」のような安心感を持って選ばれているのが現状かなと思います。
GB350Sモデルへの適合確認
GB350には、よりスポーティーな「GB350S」もありますよね。ハンドルが低く、ステップ位置も少し後ろで、カフェレーサースタイルに近い魅力があります。風防を選ぶとき、「S」にも問題なく付けられるかは重要なポイントです。
これについては、多くのメーカーが「GB350 (NC59) / GB350S (NC59) 共通」として設計・販売しているケースが多いので、比較的安心かなと思います。
例えば、この記事で後ほど詳しく紹介するデイトナさんやワールドウォークさんの製品も、基本的には両モデル共通で使えるようですね。これは、ヘッドライト周りの基本的な構造や、フロントフォークの径・取り付け位置などが共通であるためと考えられます。
ただし、絶対に注意してほしいのが「年式」です。
【重要】年式(車台番号)の確認は必須!
同じGB350/S (NC59) でも、法規制対応などでマイナーチェンジが行われています。
- 21年〜23.7月モデル (型式: 2BL-NC59 / 車台番号: NC59-100….)
- 23.7月〜モデル (型式: 8BL-NC59 / 車台番号: NC59-110….)
パーツメーカーによっては、この年式(型式)の違いで適合を細かく分けている場合があります。購入前には必ず、ご自身のバイクの車検証やフレームに記載されている「型式」と「車台番号」を確認し、メーカーの最新の適合表と照らし合わせることを強くおすすめします!
GB350Cモデルへの適合確認
2024年に登場した新しい派生モデル、前後フェンダーやマフラー形状がよりクラシカルになった「GB350C」。これが風防選びにおいて、現時点で最も注意が必要なモデルかもしれません。
GB350Cは、型式が「NC64」となっており、GB350/Sの「NC59」とは異なります。パッと見は似ていますが、ハンドル形状(より手前に引かれたアップハンドル)や、それに伴うヘッドライトの位置・ステーなどがNC59モデルとは異なっている可能性が非常に高いです。
そのため、「NC59用」として販売されている既存の風防は、GB350C (NC64) には取り付けできない(=流用不可)と考えた方が安全です。
GB350C (NC64) オーナーさんは「専用品」を!
GB350C (NC64) のオーナーさんは、既存のNC59用製品には手を出さず、「GB350C適合」や「NC64適合」とメーカーが明確に記載している製品を選ぶのが一番確実です。
私が調べた中では、エンデュランスさんがいち早くGB350C (NC64) への適合を明記したメーターバイザーをリリースしているようでした(2025年11月時点)。今後、他のメーカーからもCモデル専用品が続々登場してくると思いますので、焦らず情報をチェックするのが良いかなと思います。
取り付け工賃の相場観

「パーツはネットで安く買ったけど、取り付けは自信ないな…」という時、プロ(バイクショップ)にお願いするのが一番ですよね。じゃあ、風防の取り付け工賃っていくらくらいかかるんでしょうか?
これはショップの料金体系によって本当にまちまちなので、あくまで一般的な目安として聞いてください。
ショップの工賃計算方法は、大きく分けて「メーカーが設定した標準作業時間(アワー)× レート」で計算するお店と、「実際の作業時間(30分いくら、1時間いくら)」で計算するお店があります。地域やお店の規模によってもレート(1時間あたり8,000円~12,000円など)は異なります。
他のパーツの工賃(例えば簡単なハンドル交換で2,200円~、少し手間のかかるもので5,000円~)などを参考にすると、風防の取り付けは、部品点数や作業の難易度(ヘッドライトを外す必要があるか、など)にもよりますが、大体2,000円~6,000円程度を見ておけば、大きなズレはないかな…という感じです。
ただし、これはあくまで「そのショップで部品を注文・購入した場合」の工賃であることがほとんどです。正確な工賃は、必ず依頼するショップに「このパーツを取り付けたいんですけど」と事前に見積もりをもらってくださいね。
最重要:「部品持ち込み」の割増工賃に注意!
ネット通販で風防を安く買って、「取り付けだけお願いします」とショップに依頼する、いわゆる「部品持ち込み」。これ、本当に注意が必要です。
多くのショップでは、持ち込み部品の取り付け工賃を通常より割高(1.5倍~2倍など)に設定しています。これは、ショップが部品販売での利益を得られないため、当然の仕組みとも言えます(取り付け後の不具合や適合違いの際、責任の切り分けが難しいというリスクヘッジの意味もあります)。
結果として、「ネットの最安部品代+持ち込み割増工賃」の合計が、「ショップで部品を定価で注文+通常工賃」の合計より、かえって高くなってしまった…なんてことも普通にあり得ます。
DIYに自信がない場合は、部品を買う前に、行きつけのショップで「そちらでこの部品を注文して、取り付けてもらうと総額いくらですか?」と相談するのが、一番賢明で、お店との関係も良好に保てる方法だと思いますよ。
GB350:風防の人気モデルを解説

お待たせしました。ここからは、「GB350 風防」と調べると必ずと言っていいほど名前が挙がる、人気の主要メーカーさんのおすすめモデルを具体的に見ていきたいと思います。各社のこだわりやスタイル、機能性、それぞれの特徴を比較してみましょう。あなたの好みに合うのはどれか、想像しながら見てみてくださいね。
主要メーカーの徹底比較
GB350の風防選びは、国内の有力アフターパーツメーカーが激戦を繰り広げています。中でも、中心になってくるのはこの3大メーカーさんかなと思います。
この他にも、先ほどCモデル適合で名前が挙がったエンデュランス (Endurance)さんや、アドベンチャー系に強く高機能・高価格帯のZETA(ジータ)さんなども注目ですね。
まずは、この3社の「設計思想」の違い、特に「素材」へのこだわりの違いを理解するのが、自分にピッタリの一枚を見つける近道かもしれません。
比較のポイントは「素材」 – ポリカ vs アクリル
GB350用スクリーンの素材は、大きく「ポリカーボネイト」と「アクリル」に分かれます。これはメーカーの設計思想がはっきり表れていて面白い部分です。
① ポリカーボネイト樹脂 (PC)
- 特徴: とにかく「頑丈」。非常に高い耐衝撃性を持ちます。デイトナさんの説明によれば、「同厚アクリルの約30倍」の強度を誇る(出典:デイトナ公式サイト 製品説明より)とされており、万が一の飛び石などにも高い安心感があります。高い耐久性と透明度を両立する高機能素材です。
- 採用メーカー: デイトナ、旭風防(ナックルバイザー M5-02など)
- 弱点 (一般論): アクリルに比べて傷がつきやすいとされることもありますが、最近の製品はハードコート処理などで対策されています。
② アクリル樹脂
- 特徴: 高い透過性(透明度)を持ち、熱による曲面成形がしやすいため、美しいデザインや複雑な曲線を再現するのに適しています。
- 採用メーカー: ワールドウォーク
- ワールドウォークの思想 (推測): ワールドウォークさんは、素材の強度スペックそのものよりも、GB350のヘッドライトに沿うような「専用の美しい形状デザイン」を優先し、その実現のためにアクリルを採用していることがうかがえます。もちろん、通常使用に十分な強度は確保されています。
どちらが優れているというよりは、「絶対的な頑丈さ・耐久性を取るか(デイトナ)」、「車体との一体感・美しさを取るか(ワールドウォーク)」という、メーカーの「こだわりポイント」の違いですね。
タイプ別おすすめモデル紹介
風防選びは、結局のところ「見た目(スタイル)」と「機能(防風効果)」のバランスを、ご自身がどこに置くかで答えが変わってきますよね。ここで、GB350オーナーのタイプ別に、どんなモデルがおすすめか、私なりに分類してみました。
① スタイル絶対重視派(街乗り・短距離メイン)
「防風効果は二の次、オマケ程度でいい。とにかくGB350のクラシックな外観、あの丸目ヘッドライト周りの雰囲気を崩したくない!」というタイプですね。
- 推奨モデル: ワールドウォーク・ショート
- 推奨モデル: デイトナ・エアロバイザー
- 推奨モデル: 旭風防・メーターバイザー (CZ-06)
これら「メーターバイザー」と呼ばれる、小振りでスクリーンが寝ているモデルがおすすめです。メーター周りがキュッと引き締まって、これはこれでカフェレーサーのような精悍(せいかん)なカスタムスタイルとしてカッコイイと思います。胸部への風を「少し緩和する」程度の整流効果が期待できます。
② スタイルと実用性を両立させたい派(日帰りツーリング)
「見た目ももちろん大事。でも、高速道路も普通に使うし、日帰りツーリングでの疲れは確実に減らしたい」という、最も多くのオーナーさんが悩むであろうバランス派です。
- 推奨モデル: ワールドウォーク・ミドル
- 推奨モデル: デイトナ・ブラストバリアーX
この2つが、まさにその「いいとこ取り」のニーズに応える激戦区のモデルかなと思います。①のバイザーよりはスクリーンが立ち気味で、面積も大きいですが、「風防を付けたカスタムスタイル」として格好良く成立するデザインと、高速走行の疲労を確実に軽減する防風性能を両立しています。
③ 機能性こそ正義派(高速・長距離・防寒)
「スタイルは二の次!とにかく風を防いで快適に、より遠くへ行きたいんだ!」という、快適性と機能性を最優先する実用性重視のタイプ。ベテランライダーさんに多いかもしれません。
- 推奨モデル: 旭風防 No.99 スポーツ
これぞ「風防」という伝統的な大型シールドです。汎用品なので取り付けには工夫が必要かもしれませんが、そのH460mm W450mmという圧倒的なサイズがもたらす防風・防雨・防寒性能は、他の専用品モデルの比ではありません。快適性のためならスタイルの大幅な変更も厭わない、という方には最強の選択肢でしょうね。
デイトナの特徴とラインナップ
バイクアフターパーツの最大手、デイトナさん。GB350用パーツも本当に充実していて、信頼感が違いますね。
デイトナの風防製品の最大の特徴は、私が勝手に「モジュラー・システム」と呼んでいる、ステーとスクリーンが別売りになっている仕組みです。
デイトナの「モジュラー・システム」 (GB350/S NC59用)
1. [必須] バイザーステー (品番:26373) まず、GB350/S (NC59) 共通のこの「土台」となる専用ステー(スチール製)を購入する必要があります。このステー単体でも販売されています。
2. [選択] スクリーン・オプション そして、この共通ステー(26373)に、ライダーの好みや用途に合わせて、2種類のスクリーンを選んで装着します。
オプション1:エアロバイザー
- 特徴: 小振りでシンプルなデザイン。スタイル重視派向けですね。
- 素材: ポリカーボネイト製 (2mm厚)
- サイズ: H240mm W225mm
- カラー: スモーク / クリア
オプション2:ブラストバリアー / ブラストバリアーX
- 特徴: スクリーン上部にスポイラー形状のウイングを持つ、防風効果の高い大型モデル。「X」はよりアグレッシブなデザインですね。バランス派~機能性重視派向け。
- 素材: 高耐久な日本製のポリカーボネイト製 (3mm厚)
- サイズ: H380mm W340mm
- カラー: スモーク / クリア
このシステムの何が素晴らしいかって、「最初はスタイル重視でエアロバイザーを付けて、後でロングツーリングの必要性が出たら、ステーはそのままにスクリーンだけをブラストバリアーXに(スクリーン代だけで)安価にアップグレードする」といった、柔軟なステップアップが可能な点です。これは合理的で、オーナーにとって非常にありがたい仕組みだと思います。
しかも、この必須ステー(26373)は、DIYユーザーに嬉しい「ヘッドライトを外さずに取り付け可能」な設計になっていたり、別売のVELONAタコメーターキットや純正USBソケットとの同時装着にも対応していたりと、拡張性がめちゃくちゃ高い。まさにデイトナさんの「エコシステム」の中核を成すパーツですね。
ワールドウォークの専用設計
次にワールドウォークさん。ここは、「GB350のあのクラシックな美観を、絶対に崩したくない」というオーナーさんの気持ちに、一番真正面から寄り添ってくれているメーカーさんかもしれません。
ワールドウォーク製品の最大の特徴は、なんといっても「GB350 (NC59) のためだけ」に1から設計された専用デザインです。
汎用品の流用や、他のバイクとの共通設計ではなく、GB350の丸目ヘッドライトのR(曲線)に沿うように、滑らかなラインでデザインされています。これにより、後付け感を最小限に抑え、まるで最初からそこに付いていたかのような車体との一体感をすごく大事にしているのが伝わってきます。
素材に、美しい曲面成形が得意なアクリルを選んでいるのも、この「専用デザイン」の美しさを最大限に引き出すためなのかな、と想像します。
マウントステーは強度のあるスチール製で、フロントフォークに固定する方式。剛性もしっかり確保してそうです。図解入りの分かりやすい取り扱い説明書も付属しているみたいで、DIYで挑戦したい派にも優しそうですね。
選べる2つのサイズ
ワールドウォークさんは、この専用デザインを維持したまま、防風効果の異なる2つのサイズ(とカラー)をラインナップしています。
- ショートサイズ (ws-37-ss)
- サイズ: H240mm W230mm
- 特徴: スタイル最優先。デイトナのエアロバイザーとほぼ同じサイズ感で、コンパクトで自然な仕上がりです。
- ミドルサイズ (ws-37-ms)
- サイズ: H270mm W300mm
- 特徴: ショートに比べ縦40mm、横70mm拡大。この差が防風効果に大きく貢献します。スタイルと機能性の両立を目指す、バランス型のモデルです。
デイトナのような「拡張性」や「高機能素材」で押すのではなく、「最初からGB350に最適化された美しさ」という、別の価値観で勝負している感じがしますね。GB350のデザインに惚れ込んでいる人ほど、響く選択肢かなと思います。
旭風防の定番シールド
ウインドシールド(風防)の専門メーカーとして、1955年創業という半世紀以上の歴史を持つ老舗、「旭風防」さんです。もう名前からして「風を防ぐ」プロフェッショナル感がすごいですよね。
旭風防さんのGB350へのアプローチは、現代的な「専用品」と、伝統的な「汎用品」の二刀流です。
1. 専用設計 メーターバイザー (品番:CZ-06)
- 特徴: こちらはGB350/S (2BL-NC59 / 8BL-NC59) のために専用設計されたメーターバイザーです。
- ポジショニング: デイトナのエアロバイザーや、ワールドウォークのショートと真っ向から競合する、スタイル重視の現代的な製品ですね。老舗が作る専用品、という点に所有感をくすぐられます。
2. 伝統の汎用品 No.99 スポーツ ウインドシールド
- 特徴: これぞ「旭風防」!と聞いて多くのベテランライダーがイメージする、あの伝統的な大型シールドです。素材は硬質塩化ビニール樹脂。
- サイズ: H460mm W450mm – 他の専用品を圧倒するサイズです。
- 注意点: こちらはGB350専用品ではなく「汎用品」(ハンドル径22.2mm対応)という点に最大の注意が必要です。
W800とか、SR400とか、他のクラシックバイクでも長年愛され続けてきた定番中の定番モデルですね。汎用品なのでGB350への取り付けには、ステーの角度調整やクリアランスの確保など、ある程度の調整や工夫が必要な場合があります。
ですが、その手間をかけてでも手に入れたい、圧倒的な防風・防雨・防寒性能は、他の専用品にはない唯一無二の魅力だと思います。「機能性こそ正義」派や、あえてこのレトロスタイルをGB350に合わせたい、という上級者向けのカスタムと言えるかもしれません。
DIYでの取り付け注意点

風防の取り付け、基本的な工具(六角レンチセット、スパナやソケットレンチ)がひと通りあれば、DIYでも十分可能だと思います。特にワールドウォークさんは図解説明書付き、デイトナさんはヘッドライトを外さずにステーが付けられる(これ、すごく作業が楽です!)設計と、DIYユーザーに配慮してくれているのも嬉しいポイントです。
ただ、自分で作業する上で、「これだけは絶対に守ってほしい」という最大のコツが一つあります。
DIY取り付けの最大のコツ:「仮留め」と「均等締め」
ステーやスクリーンを取り付ける時、絶対に、最初からボルトを本締め(ギューッと強く締める)しないでください!
【正しい手順】
- まず全てのパーツ(ステー、スクリーン)を、ボルトが軽くかかる程度の「仮留め」の状態で車体に組み付けます。
- 次に、スクリーンがメーターに干渉していないか、左右のバランスが均等か、ハンドルの切れ角と合っているかなど、取り付け位置をしっかり確認・調整します。
- 位置が完璧に決まったら、各部のボルトを対角線上に、少しずつ、順番に、均等な力で「本締め」していきます。(一箇所だけを先に強く締めない!)
これを守らないと、パーツに無理な力がかかった状態で固定されてしまい、歪みの原因になったり、最悪の場合、走行中の振動でスクリーンにクラック(ひび)が入ったり割れたりする原因になります。焦らずゆっくり、丁寧に作業するのが大事ですね。
あと、もう一つ、取り付けた後にこそ知っておくべき、安全に関わる非常に重要な注意点があります。
【超重要】スクリーン反射集光による車両火災の危険性
これは旭風防さんの製品注意書きなどにも必ず記載されている、本当に大事な安全上の警告です。
スクリーンのカーブ(特に裏側、ライダー側)が「凹面鏡」(光を集める鏡)のように作用して、太陽光を一点に集めてしまう(子供の頃にやった、虫眼鏡で紙を焦がすのと同じ原理)ことがあります。
その集光した太陽光の焦点が、運悪くメーターパネルやキーシリンダー周りの樹脂パーツ部分に当たると、熱で変形させたり、最悪の場合は発火して車両火災につながる恐れがあります。
【絶対に守るべき対策】 駐車時は、スクリーンの内側(凹面)に太陽光が直接当たらないようにする。 具体的には…
- 日陰に停める。
- 壁側などに向けて停め、太陽光がスクリーン裏に当たらないようにする。
- 必ず車体カバーをかける。
- (一時的なら)メーター部にタオルを一枚かけておくだけでも、焦点を防げます。
これは風防を付けたバイクオーナーの「常識」として、絶対に覚えておいてください!
【総括】最適なGB350風防の選び方
ここまで、GB350の風防について、必要性から始まり、各社の人気モデル、取り付けの注意点まで、かなり詳しく見てきました。結局、どれを選べばいいんでしょうか。
私の結論としては、「あなたのGB350ライフで、何を一番重視するか?」(スタイルか、快適性か、そのバランスか)をハッキリさせることが、そのまま最適なGB350 風防選びの答えになると思います。
【最終結論】オーナータイプ別・推奨モデル
Type 1:「スタイル絶対重視」派 (街乗り・短距離) 推奨: ワールドウォーク・ショート または デイトナ・エアロバイザー 理由:GB350の美観を最優先。最小限の整流効果で、クラシックな外観をほぼ維持できます。
Type 2:「スタイルと実用性を両立」させたい派 (日帰りツーリング) 推奨: ワールドウォーク・ミドル または デイトナ・ブラストバリアーX 理由:最も多くのオーナーが求める「バランスの取れた」選択肢。「風防を付けたカスタム」として格好良く、かつ高速走行での疲労を確実に軽減します。 (※将来的な拡張性も考えるならデイトナが合理的かも)
Type 3:「機能性こそ正義」派 (高速・長距離・防寒) 推奨: 旭風防 No.99 スポーツ 理由:H460mm W450mmという圧倒的サイズがもたらす防風性能は、他を寄せ付けません。汎用品のため取り付けは上級者向けですが、その効果は絶大です。
Type 4:「GB350C (NC64)」オーナー 推奨: エンデュランス・メーターバイザーロングセット (または他社のC適合品) 理由:現時点で唯一、新型C (NC64) への適合を明確にうたっている信頼できる製品です。絶対にNC59用を流用しようとせず、専用品を選んでください。
風防は、GB350のツーリング性能を劇的に変える、本当に費用対効果の高いカスタムパーツだと私は思います。風圧という「見えない壁」から解放されることで、これまでちょっと億劫だった高速道路の利用や、もう一足先の目的地へのツーリングが、間違いなく可能になりますよ。
この記事の比較情報が、あなたのバイクライフに最適な一枚を見つける手助けとなれば、こんなに嬉しいことはありません。ぜひ、お気に入りの風防を手に入れて、より快適で、より遠くへ行けるGB350ライフを楽しんでくださいね!
