クロスカブのオフロードカスタム!最強の走破性を手に入れる装備

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クロスカブのオフロードカスタム!最強の走破性を手に入れる装備

こんにちは。デジタルバイクライブラリー、運営者の「ゆう」です。

街乗りも快適で燃費も良いクロスカブですが、キャンプや林道ツーリングに出かけると、砂利道やぬかるみでヒヤッとした経験はありませんか。

私たちが大好きなこのバイクで、もっと自然の中深くへ入っていきたいと考えたとき、純正のままでは少し心許ない部分があるのも事実です。

クロスカブのオフロードカスタムを進めるにあたって、どんなタイヤを選べば良いのか、マフラーやサスペンションはどうすれば走破性が上がるのか、あるいはJA60とJA45でホイールの特性にどんな違いがあるのかなど、悩みは尽きないことでしょう。

この記事では、私が実際に調べたり経験したりしたことを踏まえ、皆さんの愛車を「頼れる相棒」に変えるための情報を余すことなくお伝えします。

この記事でわかること
  • 未舗装路でも安心して走れるタイヤやサスペンションの選び方
  • エンジンや車体を岩や飛び石から守るための必須ガード類
  • キャンプ道具を積載しても安定して走るためのセッティング
  • 転倒時のリスクを減らすライダー装備と安全対策のポイント
目次

クロスカブのオフロードカスタムで走破性を高める方法

クロスカブのオフロードカスタムで走破性を高める方法

クロスカブで林道や未舗装路を楽しもうと思ったとき、まず最初に取り組むべきは「走る・曲がる・止まる」という基本性能をオフロード環境に適応させることです。純正の状態は、あくまで街乗りやビジネスユースを主軸に設計されており、オフロード風の「スタイル」を楽しめるパッケージになっています。これを実用的な「ギア」へと昇華させるためには、足回りや動力性能への具体的な介入が必要不可欠です。

ここでは、見た目のカッコよさはもちろんですが、実際に山道で前に進むため、そして無事に帰ってくるための機能性を重視して解説します。

最強のブロックタイヤを選ぶポイント

クロスカブのオフロードカスタム:最強のブロックタイヤを選ぶポイント

オフロード走行において、車両の性能を決定づける最も重要な要素は間違いなく「タイヤ」です。どれだけ高価なサスペンションを入れても、どれだけエンジンパワーを上げても、路面にパワーを伝えるタイヤが滑ってしまっては前に進むことすらできません。

アスファルトの上ではタイヤのゴムが路面に密着する「摩擦力(グリップ)」で走りますが、土や砂利、泥といった不安定な路面では、タイヤのブロック(凸凹)が地面に食い込み、土を掻くことで生まれる「剪断力(せんだんりょく)」が推進力の源となります。

純正装着されているタイヤ(例えばGP-5など)は、センターの溝がつながっており、転がり抵抗が少なく燃費が良い設計になっていますが、泥濘(ぬかるみ)や深い砂利に入ると、溝が浅いためにすぐに泥詰まりを起こし、スリックタイヤのように滑ってしまいます。

そこで私が強くおすすめしたいのは、明確にオフロード性能を高めたブロックタイヤへの交換です。ブロックタイヤは、独立した大きなブロックが配置されており、泥を排出しやすく、路面を強力に掴みます。

おすすめのタイヤ銘柄とその特性

クロスカブ(JA45/JA60)の純正サイズである80/90-17、あるいはそれに近いサイズで履けるタイヤにはいくつか選択肢がありますが、用途に合わせて選ぶことが大切です。

定番のIRC GP-22

クロスカブ乗りの間で「迷ったらこれ」と言われるほどのド定番タイヤです。このタイヤの素晴らしいところは、オフロード性能とオンロード性能のバランスが絶妙な点です。ブロックの配置が工夫されており、センター部分は密集しているため舗装路でもゴツゴツとした振動が少なく、静粛性が高いのが特徴です。それでいてサイドには排泥性に優れた大きなブロックが配置されており、林道に入ればしっかりと土を噛んでくれます。キャンプツーリングも林道アタックも両方楽しみたい欲張りなライダーには最適解と言えるでしょう。

コスパ最強のTIMSUN(ティムソン) TS808

「街乗りもガレた場所もグングン走る」というキャッチコピーの通り、非常にアグレッシブなパターンを持つタイヤです。特筆すべきは、ブロックがサイドウォール(タイヤの側面)まで回り込んでいるデザインです。これにより、深い轍(わだち)にタイヤが落ちた際や、石がゴロゴロしている場所で、タイヤの側面を使ってグリップを得ることができます。実勢価格も安価で、消耗の激しいオフロード走行においてはランニングコストを抑えられるのも大きな魅力です。

タイヤ選びで注意したいのは「空気圧」の管理です。ブロックタイヤに履き替えたからといって、規定空気圧のままで林道に入ると跳ねてしまい、本来のグリップ力を発揮できません。未舗装路では少し空気圧を落とす(例えば前後1.2kgf/cm2程度など、状況による)ことで、タイヤを潰して接地面積を稼ぐテクニックも有効です。ただし、チューブタイヤの場合は空気圧を下げすぎるとバルブがズレてパンクするリスクがあるため、ビードストッパーの導入なども検討する必要があります。

JA60とJA45のホイール構造の違い

現行モデルのJA60(2022年〜)と、一つ前のモデルであるJA45(2018年〜2021年)では、ホイールの構造が根本的に異なります。これからクロスカブを購入する方や、中古車を探している方、あるいは既に所有していてカスタムを検討している方にとって、この違いを理解することは極めて重要です。

キャストホイールとスポークホイールの決定的な差

モデルホイール形式タイヤ形式メリットデメリット
JA60 (現行)キャストホイールチューブレスパンク修理が容易(プラグを刺すだけ)。
剛性が高くオンロードで安定する。
強い衝撃を受けるとホイール自体が割れるリスクがある。
スポーク調整ができない。
JA45 (旧型)スポークホイールチューブ衝撃吸収性が高く、リムが変形してもある程度修正可能。
オフロード向き。
パンク修理にはホイール脱着とチューブ補修が必要で手間がかかる。

JA60に採用されているキャストホイールは、アルミニウム合金などを鋳造して作られており、非常に剛性が高いのが特徴です。これにより、舗装路でのカーブや高速走行時の安定感はJA45よりも優れています。また、チューブレスタイヤを使用できるため、万が一釘などを踏んでパンクしても、外から修理材をねじ込むだけで応急処置が完了するという圧倒的な利便性があります。

しかし、オフロード走行、特に「ガレ場」と呼ばれる大きな石が転がっているようなハードな路面においては、この「剛性の高さ」が仇となる場合があります。スポークホイールは、細い鉄線(スポーク)がしなることで衝撃を逃がす構造になっていますが、キャストホイールは衝撃を逃がす場所がなく、限界を超えるとホイール自体が欠けたり割れたりする可能性があるのです。山奥でホイールが割れてしまえば、修理は不可能で、レッカーも呼べない場所であれば遭難のリスクすらあります。

JA60オーナーが直面するタイヤ選択の壁

また、JA60オーナーがオフロードカスタムをする際に直面するのが「タイヤの選択肢」です。前述したIRC GP-22などの本格的なオフロードタイヤの多くは「チューブタイプ(WT)」として設計されています。JA60のホイールはチューブレス対応ですが、これらのタイヤを履くためには、わざわざ「チューブを入れて装着する」という手順が必要になります。

JA60のチューブ化について
チューブレスホイールにチューブを入れること自体は技術的に可能で、多くのカスタムユーザーが行っています。しかし、これによりパンク修理の手軽さというメリットは失われます。JA60で本格的にオフロードを楽しむなら、「チューブを入れて好みのブロックタイヤを履く」か、「チューブレスのまま履ける数少ないデュアルパーパスタイヤ(ミシュラン アナキーストリートなど)を選ぶ」か、あるいは「ホイールごとスポークホイール(JA45用や社外品)に交換する」か、という決断を迫られることになります。

リフトアップサスペンションの導入

林道や荒れた道を走っていると、地面の岩や木の根っこ、あるいは深い轍(わだち)の盛り上がり部分に、車体のお腹(エンジン下部)を「ガコン!」とぶつけてしまうことがあります。これはクロスカブの最低地上高が、本格的なオフロードバイクに比べると低めに設定されているためです。これを物理的に解決する手段として、サスペンションを交換して車高を上げる「リフトアップ」が非常に有効です。

純正のサスペンションは、街乗りでの快適さや、新聞配達・郵便配達のような頻繁な乗り降りを考慮した足つき性を重視しています。そのため、バネレート(バネの硬さ)やダンピング(衝撃を抑える力)がマイルドに設定されており、オフロードで大きな段差を乗り越えたり、重い荷物を積んでギャップを通過したりすると、すぐに「底付き(サスペンションが縮みきって衝撃が車体にダイレクトに伝わる現象)」を起こしてしまいます。

サスペンション交換による挙動の変化

ここで推奨したいのが、オフロード走行を前提に設計された社外サスペンションへの換装です。例えば、ZETA(ジータ)のオフロードサスペンションキットや、YSSのハンターカブ用長尺サスペンションを流用するなどの方法があります。

これらを導入することで、以下のような劇的な変化を体感できるはずです。

  • 最低地上高の確保: 車高が数センチ上がるだけで、これまでお腹を擦っていた岩場をスムーズにクリアできるようになります。
  • 路面追従性の向上: オフロード用のサスペンションは、初期の動き出しがスムーズで、かつ奥で踏ん張る特性を持っています。これにより、タイヤが路面から離れる時間を減らし、トラクション(駆動力)を逃がしません。
  • 底付きの防止: ストローク量が増え、バネも強化されるため、ジャンプの着地のような強い衝撃でも底付きしにくくなります。

リフトアップ時の必須対策
サスペンションで車高を上げると、車体が傾きすぎるため、純正のサイドスタンドでは駐車時に不安定になります(最悪の場合、倒れます)。必ず「調整式サイドスタンド」や「スタンドの長さを補正するアダプター」を同時に装着してください。また、チェーンの張り具合も変化するため、スイングアーム垂れ角に応じた適切なチェーン調整が必要になります。

アップマフラー化のメリットと注意点

クロスカブのオフロードカスタム:アップマフラー化のメリットと注意点

クロスカブの純正マフラーは、エンジンの下を通って後ろに伸びる「ダウンタイプ」のレイアウトを採用しています。これは低重心化や積載性(サイドバッグとの干渉回避)には有利ですが、オフロードカスタムという視点では、いくつかの致命的な弱点を抱えています。

最大の弱点は、やはり「物理的なヒット(衝突)」です。林道では、こぶし大の石が転がっているのは当たり前ですし、雨水で削れた深い溝をまたぐシーンも多々あります。ダウンマフラーの場合、エキゾーストパイプが車体の最も低い位置にあるため、これらの障害物に真っ先に接触してしまいます。エキパイが凹むだけならまだしも、フランジ部分(エンジンとの接合部)に強い衝撃が加わると、スタッドボルトが折れたり、最悪の場合はシリンダーヘッドを破損させたりするリスクがあります。

そこで、オフロードカスタムの定石となるのが、エキゾーストパイプをエンジン横から上へと取り回す「アップマフラー」への換装です。

おすすめのJMCA認証アップマフラー

公道を走る以上、法律(騒音規制・排ガス規制)をクリアしたJMCA認証マフラーを選ぶことはマナーであり義務です。幸い、クロスカブには優秀なアップマフラーが各社からリリースされています。

  • SP武川 スクランブラーマフラー: 往年のCLシリーズを彷彿とさせるレトロなデザインと、実用的な性能を両立しています。ヒートガードもしっかり装備されており、火傷のリスクを低減しています。
  • ENDURANCE(エンデュランス) hi-POWER SPORTS マフラー: ステンレス製で質感が高く、パワーアップを明確に謳っているモデルです。音質は比較的太めで、単気筒らしい鼓動感を楽しめます。

アップマフラーにすることで、エンジン下のスペースが完全に空き、スキッドプレート(アンダーガード)を装着するためのスペースも確保できます。これにより、「岩にぶつかる心配」から解放され、ライン取りの自由度が大幅に向上します。

音量と疲労、そして熱対策
アップマフラーは構造上、排気口がライダーの耳に近くなります。カタログスペック上の音量(dB)が基準内であっても、長時間乗り続けると「音がうるさい」と感じて疲労の原因になることがあります。また、右足の内側(太ももやふくらはぎ)付近に高温のパイプが通ることになるため、信号待ちなどで足をつく際にウェアが触れないよう注意が必要です。しっかりとしたヒートガードが付属している製品を選ぶか、別途サーモバンテージを巻くなどの対策を検討しましょう。

吸気系の防水処理とトルク管理

ここまでは目に見える大きなパーツの話をしてきましたが、ここでは少しマニアックですが、走破性に直結する「吸気系(空気の入り口)」と「駆動系(スプロケット)」のセッティングについて深掘りします。

水没リスクを回避する吸気カスタム

オフロード走行の醍醐味の一つに「水たまり」や「小川の横断(渡河)」がありますが、ここで最も恐ろしいのがエンジンの水没です。エンジン内部に水が入ると「ウォーターハンマー現象」が起き、コンロッドが曲がるなどしてエンジンが一瞬で全損します。

クロスカブのエアクリーナー吸気口は、サイドカバー内部の比較的高い位置にありますが、それでも完全防水ではありません。勢いよく水たまりに突っ込んだり、深い泥沼で転倒したりすると、水を吸い込む可能性があります。本格的なアドベンチャー仕様を目指すなら、ハンターカブ(CT125)の純正吸気ダクトを流用加工して取り付けたり、海外製のシュノーケルキットを使ったりして、吸気口をキャリアの高さまで持ち上げるカスタムが有効です。これにより、渡河能力が向上するだけでなく、前走車が巻き上げる砂埃を吸いにくくなるため、エアフィルターの寿命を延ばす効果も期待できます。

「1丁落とし」で低速トルクを手に入れる

また、オフロードでは最高速よりも「低速域での粘り強さ(トルク)」が重要です。急な坂道を登るときや、泥道でタイヤを空転させずにじわじわ進みたいとき、純正のギア比では少し力が足りず、エンストしそうになることがあります。

そこで手軽かつ効果的なのが、フロントスプロケットの歯数を減らす(ショート化する)カスタムです。純正が14丁の場合、これを13丁に交換する(通称:1丁落とし)ことで、自転車の変速機を軽くしたような状態になり、加速力と登坂力が向上します。最高速は伸びなくなりますし、巡航時のエンジン回転数は上がりますが、林道での「扱いやすさ」は劇的に向上します。部品代も2,000円〜3,000円程度と安価なので、コストパフォーマンスの高いカスタムと言えるでしょう。

クロスカブのオフロードカスタムにおける安全対策

クロスカブのオフロードカスタムにおける安全対策

ここからは、バイクとライダー自身を守るための「防御力」に焦点を当てていきます。自然の中では、転倒や障害物との接触は日常茶飯事です。「転ばないように走る」のではなく、「転んでも壊れない、怪我をしない」準備をしておくことが、大人のオフロード遊びにおける鉄則です。

必須となるアンダーガードの選び方

クロスカブのオフロードカスタム:必須となるアンダーガードの選び方

私が「オフロードを走るなら、マフラー交換よりも先にこれを付けて!」と強くおすすめしたいのが、アンダーガード(スキッドプレート)です。先ほどアップマフラーの項目でも少し触れましたが、カブシリーズのエンジンは「横型エンジン」と呼ばれ、シリンダーとシリンダーヘッドが前方に突き出している独特の形状をしています。

この構造は冷却効率が良い反面、前輪が跳ね上げた石が直撃しやすく、倒木などを乗り越える際にも真っ先に接触してしまう脆弱性を持っています。もし林道の奥地でクランクケース(エンジンの外側)が割れてオイルが漏れ出したら、その時点で走行不能となります。携帯電話の電波も届かない山奥でバイクが動かなくなる恐怖は想像を絶します。

材質と形状による選び分け

アンダーガードには大きく分けて2つのタイプがあります。

1. ハードな走行に耐える「面」のガード

ZETAの「エンジンプロテクション アンダーフレームキット」のように、厚みのあるアルミニウム板でエンジン下部を覆うタイプです。これは「スキッド(滑る)」という名の通り、岩や丸太に車体が乗り上げた際に、ガード自体をソリのように滑らせて障害物をクリアすることを前提に設計されています。強度重視で選ぶなら間違いなくこのタイプです。オイル交換用の穴が開いているモデルを選べば、メンテナンス性も犠牲になりません。

2. スタイルと拡張性の「線」のガード

SP武川やエンデュランスから出ているパイプフレームタイプです。エンジン下をパイプが通る構造で、見た目がワイルドになり、フォグランプなどを追加装着しやすいというメリットがあります。ただし、鋭利な岩がパイプの間をすり抜けてエンジンにヒットする可能性がゼロではないため、防御力という点ではプレートタイプに一歩譲ります。フラットな林道がメインであればこちらでも十分機能します。

ハンドガードなどの転倒保護パーツ

山の中で転倒したとき、一番破損しやすいパーツをご存知でしょうか?それは「ブレーキレバー」や「クラッチレバー(クロスカブはブレーキのみ)」です。立ちごけ程度でも、打ち所が悪いとレバーが根元からポキリと折れてしまいます。フロントブレーキが使えない状態で山道を下るのは自殺行為ですし、最悪の場合、自走不能に陥ります。

純正で付いているようなプラスチック製のナックルガードは、あくまで「風除け・雨除け」であり、転倒時の衝撃には耐えられません。オフロードカスタムでは、「アーマーハンドガード」と呼ばれる金属(アルミなど)の芯が入ったタイプを装着するのが基本です。

ZETAなどのアーマーハンドガードを装着していれば、木に激突しても、岩場に叩きつけられても、金属のバーが衝撃を受け止め、レバーとライダーの手指をがっちりと守ってくれます。私自身、林道での転倒時にこのパーツに指の骨を救われたことが何度あるかわかりません。ハンドルエンドの加工が必要な場合もありますが、その手間をかける価値は十分にあります。また、可倒式(フォールディング)のステップに交換しておくことも、転倒時のダメージを逃がす上で非常に有効です。

林道ツーリングに必要なライダー装備

バイクのカスタムと同じくらい、あるいはそれ以上に大切なのがライダー自身の装備です。「カブだから」と油断して、スニーカーや薄手のズボン、ジェットヘルメットにサングラスといった軽装でオフロードに入るのは、怪我をしに行くようなものです。自然のフィールドは、アスファルトのように優しくはありません。

事故の教訓とプロテクターの重要性
実際に林道での転倒事故例を見ると、普通の靴ではステップと岩の間に足が挟まって骨折したり、ソールが剥がれてしまったりするケースが多いです。また、ハンドルバーや地面で胸部を強打して肋骨を折る、あるいは内臓損傷に至る事故も少なくありません。警視庁のデータによれば、二輪車乗車中の死亡事故において、胸部の損傷は頭部に次いで2番目に多い死因となっています。
(出典:警視庁『二輪車の交通安全 プロテクターの着用』

安全に楽しむために、最低限以下の3点は揃えておきたいところです。

  • オフロードブーツ: くるぶし、すね、つま先を強固な樹脂プロテクターで守るもの。ソールが硬いため、スタンディング(立って乗る)時の疲労軽減にも役立ちます。タンク底と呼ばれるゴツゴツしたソールのものが、泥濘で足をついた時に滑りにくくおすすめです。
  • チェストプロテクター: 胸部を守る硬質のガード。ウェアに内蔵されているソフトパッドでは衝撃吸収力が足りない場合があるので、外付け、もしくはインナーとして着るハードタイプを推奨します。
  • ニーガード: 膝を守るプロテクター。転倒時は高い確率で膝を打ちます。パンツの上から装着するタイプなら脱着も簡単です。

キャンプ積載時のサスペンション調整

クロスカブでキャンプツーリングに行く方も多いと思いますが、テント、シュラフ、調理器具、食材…と荷物を満載にすると、リアサスペンションにかかる負担は相当なものになります。純正サスペンションのまま重積載を行うと、リアが沈み込みすぎてしまい、フロントタイヤの接地感が薄れてハンドリングがフラフラしたり、サイドスタンドを立てたときに車体が起きすぎて反対側に倒れそうになったりします。

そこで活躍するのが、先ほどリフトアップの項目でも紹介した社外サスペンションです。多くの社外品(例えばエンデュランス製やYSS製など)には、バネの硬さを調整できる「プリロード調整機能」がついています。これは、スプリングを予め縮めておくことで、荷重がかかった際の沈み込み量をコントロールする機能です。

キャンプ道具を積むときは、付属の工具を使ってプリロードを「強め(硬め)」に設定し、荷物を降ろして街乗りするときは「弱め(柔らかめ)」に戻す。このひと手間をかけるだけで、積載時の安定感と乗り心地は劇的に改善します。積載派の人には、単なるリフトアップだけでなく、調整機能付きのサスペンションを選ぶことを強くおすすめします。また、リアキャリアを大型のもの(オーバーキャリア)に変更する場合は、サブフレームで補強するなどして、フレームへの負荷を分散させる工夫も必要です。

コンプリート車や専門店に関する情報

ここまで、タイヤ、サスペンション、マフラー、ガード類、装備…と多岐にわたるカスタムを紹介してきましたが、読んでいて「全部自分でやるのは大変そう…」「工具も場所もないし…」と感じた方もいるかもしれません。特にチューブタイヤの交換やサスペンションの脱着は、初心者にはハードルが高い作業です。

そんな方には、最初からカスタムされた「コンプリート車」を購入する、あるいはプロショップに依頼するという選択肢があります。オフロードバイクを得意とするショップでは、新車のクロスカブをベースに、最初からブロックタイヤやアップマフラー、アンダーガードなどを組み込んでパッケージ販売していることがあります。

コンプリート車のメリットは以下の通りです。

  • コストパフォーマンス: パーツ代と工賃を別々に払うよりも、セット価格でお得になっている場合が多いです。
  • 安心感: プロの整備士が適切なトルク管理で組み付けているため、走行中のパーツ脱落などのトラブルリスクが低いです。
  • 構造変更の対応: 車幅や車高が変わるカスタムの場合でも、法的な手続き(記載変更など)を代行してくれるショップもあります。

「自分でカスタムする楽しみ」ももちろんありますが、安全と時間を買うという意味で、プロの手を借りるのも賢い選択です。特に足回りやブレーキ関係は命に関わる部分ですので、自信がない場合は迷わずショップに相談しましょう。

カスタムに関するよくある質問

クロスカブのオフロードカスタムに関するよくある質問
ブロックタイヤにすると燃費は落ちますか?

はい、多少は落ちる傾向にあります。ブロックタイヤは路面抵抗(転がり抵抗)が大きいためです。私の経験では、リッターあたり数キロ程度落ちることが多いですが、クロスカブ自体の燃費が非常に良いため(60km/L前後)、そこまで神経質になるレベルではありません。

JA60ですが、チューブレスのまま履けるオフタイヤはありますか?

選択肢は非常に少ないのが現状です。ティムソンやミシュランのアナキーストリートなど、一部のデュアルパーパスタイヤにはチューブレス対応モデルがありますが、本格的なモトクロスごっこができるような激しいブロックパターンのものは、ほとんどがチューブタイプです。

アップマフラーにすると足が熱くありませんか?

信号待ちなどで足を着いた際、内腿がヒートガードに触れると温かく感じます。夏場は少し暑いですが、しっかりとしたヒートガードが付いている製品であれば、火傷するほどの熱さにはなりません。ただし、半ズボンでの乗車は絶対にNGです。

クロスカブのオフロードカスタムまとめ

クロスカブは、そのままでも十分に楽しいバイクですが、少し手を加えてあげるだけで、驚くほどタフで、どこまでも走っていけそうな「冒険マシン」へと進化します。

いきなり今回紹介したすべてのパーツを導入する必要はありません。まずはタイヤを交換して未舗装路でのグリップの違いに感動してみる。次はアンダーガードを付けて、跳ね石の音を気にせず走れる安心感を得る。そうやって、自分の走り方や遊び方に合わせて、少しずつカスタムを積み重ねていくのが一番の楽しみ方です。

自分だけの最強のクロスカブを作り上げて、地図にない道、まだ見ぬ絶景を探しに行きましょう!準備ができたら、あとは走り出すだけです。

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