クロスカブのキャンプ仕様!積載カスタムとおすすめ装備を解説

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クロスカブのキャンプ仕様!積載カスタムとおすすめ装備を解説

こんにちは。デジタルバイクライブラリー、運営者の「ゆう」です。

アウトドアの相棒として、街乗りから林道まで幅広くこなす大人気のクロスカブ

その無骨なスタイルに惹かれて購入したものの、いざ「キャンプツーリングに行こう!」と準備を始めると、多くのオーナーさんが共通の壁にぶつかります。それは、「この限られた車体に、テントやシュラフ、調理器具といった大量の荷物をどうやって安全に積めばいいのか?」という積載の悩みです。

私自身も最初は、リュックサック一つで無理やり出かけようとして肩が悲鳴を上げたり、ゴム紐だけで固定した荷物が走行中にズレてヒヤッとした経験があります。クロスカブは確かにタフなバイクですが、ノーマルの状態でキャンプ道具一式をフル積載するには、物理的なスペースが少し足りないのが正直なところなんですよね。

しかし、安心してください。クロスカブには、その積載能力を何倍にも拡張するためのカスタムパーツや、先人たちが編み出した知恵が山のように存在します。この記事では、私が実際に試行錯誤しながら辿り着いた「クロスカブを最強のキャンプ仕様(野営輸送機)にするためのノウハウ」を、初心者の方にも分かりやすく、かつディープに解説していきます。

この記事でわかること
  • 純正キャリアの限界を突破し、積載量を劇的に増やすキャリア拡張術
  • コスパ最強の「ホムセン箱」を、ズレずに安全に固定するプロの技
  • 走行安定性を損なわないための「重心」を意識したパッキング理論
  • 悪路もガンガン走れるタイヤ選びや、愛車を守るガード類の導入ガイド
  • 予算1.5万円から始められる、段階的なカスタムプランと費用の全貌

この記事を読み終える頃には、あなたのクロスカブが「ただのコミューター」から「どこへでも行ける冒険の相棒」へと進化するイメージが明確に湧いているはずです。それでは、私と一緒に理想のキャンプ仕様を作り上げていきましょう!

目次

クロスカブをキャンプ仕様にする積載の工夫

クロスカブをキャンプ仕様にする積載の工夫

クロスカブでキャンプを楽しむための第一歩、そして最大の難関が「積載」です。単に荷物を積み上げれば良いというわけではありません。不安定な積み方は走行中の落下事故や、ハンドリング悪化による転倒リスクに直結します。ここでは、クロスカブの車格やフレーム強度を考慮した上で、安全かつスマートに荷物を運ぶためのエンジニアリング(工夫)について深掘りしていきます。

延長キャリアなどのカスタムパーツ活用

まず最初に検討すべきなのは、荷物を載せるための土台、つまり「フレームワーク」の拡張です。クロスカブの純正リアキャリアは、ビジネスバイクとしての出自を持つだけあって非常に頑丈な作りをしています。しかし、そのサイズはあくまで「郵便配達や銀行業務」を想定したものであり、40L〜60Lクラスのキャンプ用大型バッグやハードケースを安定して載せるには、どうしても前後長が不足しがちです。

なぜ「延長」が必要なのか?

純正キャリアに無理やり大型の箱を載せると、どうしても箱が背中側にせり出してきて窮屈な姿勢を強いられたり、逆に後方へ飛び出しすぎて固定が不安定になったりします。そこで導入したいのが、「延長リアキャリア」や「オーバーキャリア」といった拡張パーツです。

これらを装着する最大のメリットは、「座るスペース(居住性)」と「積むスペース(積載性)」を物理的に分離できることにあります。純正キャリア部分をフラットなまま残しておけば、休憩時にそこに座ったり、あるいはリュックを背負ったままでも箱に干渉せずにライディングできたりと、ツーリングの快適性が段違いに向上します。

キャリア選びのポイント

キャリアを選ぶ際は、単に面積が広ければ良いわけではありません。「耐荷重」と「支持方法」を必ず確認しましょう。特に、フレームのボルト穴だけでなく、純正キャリアと挟み込んで固定するタイプなどは剛性が高く、重いキャンプ道具を積んでも揺れにくいのでおすすめです。

法的なルールも忘れずに

ただし、キャリアを後ろに伸ばせば伸ばすほど良いというわけではありません。道路交通法およびその施行令において、積載装置(キャリア)の後端から「30cm」を超えて荷物をはみ出させてはいけないというルールがあります。延長キャリア自体は「指定部品」として扱われることが一般的ですが、あまりに極端に長いキャリアや、そこからさらに大きくはみ出す積載は、車両のバランスを崩すだけでなく、法的なリスクも伴います。

また、物理的にも「てこの原理」が働くため、リアのオーバーハング(後輪車軸より後ろ)に重量物が集中すると、フロントタイヤの接地圧が低下し、上り坂や加速時にハンドルがふわふわと浮くような危険な挙動(ウィリー傾向)を誘発します。延長キャリアを導入する際は、重いものはできるだけ車体側(前側)に、軽いものは後ろ側に配置するといった工夫が必要です。

ちなみに、積載物の大きさや積載方法の制限については、警察庁や関係省庁が公開している道路交通法の施行令に明確な基準が記されています。安全安心なキャンプツーリングのために、一度目を通しておくと良いでしょう。

(出典:e-Gov法令検索『道路交通法施行令』

ホムセン箱の固定方法と積載のコツ

クロスカブ:ホムセン箱の固定方法と積載のコツ

クロスカブを含むカブ主(カブオーナー)たちの間で、もはや「神器」として崇められているのが、通称「ホムセン箱」です。ホームセンターで売られているポリプロピレン製の収納ボックスのことですが、特にアイリスオーヤマの「RV BOX」シリーズや「職人の車載ラック専用ボックス」などは、その頑丈さと安さから圧倒的なシェアを誇ります。

なぜ、あえてホムセン箱なのか?

数万円するバイク専用のリアボックスがある中で、なぜ数千円のホムセン箱が選ばれるのでしょうか。その理由は「圧倒的なコストパフォーマンス」と「多用途性」にあります。

  • タフさ: 踏んでも座っても壊れない強度があり、キャンプ場ではそのままテーブルや椅子として使えます。
  • 防水性: 構造が単純なので雨に強く、汚れても水をぶっかけて丸洗いできます。
  • 加工の自由度: プラスチック製なので、ドリルで穴を開けてフックを増設したり、ステッカーを貼ったりと、自分好みにカスタムし放題です。

永遠のテーマ:「ボルト固定」か「ベルト固定」か

ホムセン箱をキャリアに載せる際、大きく分けて2つの固定方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

固定方法概要メリットデメリット
ボルト固定
(ハードマウント)
箱の底に穴を開け、金属プレートでキャリアと挟み込んでネジ止めする。絶対的な安定感。振動でズレたり脱落するリスクがほぼゼロ。盗難防止にもなる。工具がないと外せないため、キャンプ場で箱を降ろしてテーブルとして使うことができない。
ベルト固定
(ソフトマウント)
ラッシングベルト等を使用してキャリアに縛り付ける。着脱が容易。現地で箱を降ろして自由に使える。普段は箱を外してスッキリ乗れる。走行振動でベルトが緩むリスクがある。定期的な「増し締め」が必要。

失敗しない固定のノウハウ

私のおすすめは、林道などの悪路を走る可能性があるなら迷わず「ボルト固定」です。振動によるズレは、運転への集中力を削ぐ最大の要因だからです。ボルト固定をする際は、箱の底が割れないように、内側に大きめの「コンパネ(木の板)」や金属ステーを敷いて面で力を受けるようにするのが鉄則です。

一方、どうしても現地で箱を降ろしたい場合は、ベルト固定を選びますが、その際は必ずキャリアと箱の間に「防振ゴムマット」を敷いてください。これがあるだけで摩擦係数が劇的に上がり、滑りを防止すると同時に、不快なビビリ音も解消してくれます。100円ショップの滑り止めシートでも代用できますが、耐久性を考えるとホームセンターのゴム板がベストですね。

サイドバッグサポートの役割と選び方

リアキャリア(上)への積載が完了したら、次はサイド(横)の活用です。重心の高い位置にばかり荷物を積むと、どうしても低速時のふらつきや、コーナリング時の不安定さを招きます。そこで、重量物を車体の低い位置、つまり左右に振り分ける「サイドバッグ」の導入が、力学的にも非常に理にかなっています。

サポート無しでの装着は厳禁!

「バッグなんてそのまま紐で吊るせばいいのでは?」と思うかもしれませんが、クロスカブにおいてそれは絶対にNGです。そのまま装着すると、走行風や振動でバッグが内側に入り込み、回転しているリアタイヤやチェーンに巻き込まれる危険性が極めて高いからです。タイヤがロックして転倒したり、バッグが破れて荷物が散乱したりと、大事故につながりかねません。

また、右側には高温になるマフラーがあります。バッグが触れれば一瞬で溶けて穴が空き、最悪の場合は中の荷物に引火する恐れもあります。これらのトラブルを物理的に防ぐために、「サイドバッグサポート」という金属製の枠を装着することが必須条件となります。

自分に合ったサポートの選び方

サイドバッグサポートには、各メーカーから様々なタイプが販売されています。

  • デイトナ製などのスタンダードタイプ: シンプルで目立たないデザインが多く、機能性重視の方におすすめ。
  • エンデュランス製などの高剛性タイプ: キャリアと一体化しているものもあり、より重いバッグをガッチリ固定したい方向け。
  • デザイン重視タイプ: サポート自体がカッコいいデザインになっており、バッグを外している時も様になるもの。

注意点:アップマフラーとの戦い

クロスカブの特徴である右側の「アップマフラー」は、サイドバッグ装着時の最大の障害物です。右側のサポートを選ぶ際は、自分のマフラー(純正か社外か)と干渉しない形状かどうかの確認が不可欠です。場合によっては「右側は装着不可」や「小ぶりのバッグ限定」というケースもあるため、左右非対称のバッグ構成にすることも検討しましょう。

個人的な積載テクニックとして、左側のバッグには「重いもの(ペグ、ハンマー、調理器具)」を入れ、マフラーがある右側(または右側にバッグを付けない場合)との重量バランスを取るようにしています。また、サイドバッグには、すぐに取り出したい「カッパ(レインウェア)」や「防寒着」を入れておくと、急な天候変化にもスムーズに対応できて便利ですよ。

センターキャリアで重心を安定させる

リア(後ろ)とサイド(横)を使ってもまだスペースが欲しい、あるいは前後の重量配分を適正化したい場合に活躍するのが、通称「ベトナムキャリア」とも呼ばれる「センターキャリア」です。ハンドルの下、股の間のレッグシールド内側にあるデッドスペースを有効活用するアイテムです。

「マスの集中化」に貢献する重要パーツ

センターキャリアの最大の特徴は、「車体の重心(エンジン付近)に最も近い積載スペース」であるという点です。バイクの運動性能において、重い物は重心近くに置くのが鉄則(マスの集中化)。ここに重量密度が高いものを積むことで、リアキャリアに積むよりも遥かに走行安定性が高まります。

センターキャリアには何を積むべき?

スペース自体はそれほど広くないので、テントのような大きな物は積めませんが、以下のようなアイテムの定位置として最適です。

  • 飲料水や予備燃料: 重い液体類はここに置くと、ハンドリングへの悪影響が最小限に抑えられます。
  • 工具セットやペグケース: 金属製の重い道具類。
  • カッパやサンダル: すぐに取り出したい薄手のもの。バインダーで挟んでおくのもアリです。

ただし、あまり高く積み上げると給油口の開閉(シートの跳ね上げ)がしにくくなったり、乗り降りの際に足が引っかかったりするので、欲張りすぎないのがコツです。「ここには一番重くて小さいものを置く」と決めておくと、パッキングの迷いがなくなります。

専用ボックスやシートバッグの選択肢

ここまで「ホムセン箱」を推してきましたが、もちろん予算が許すなら、バイク専用に設計されたボックスやバッグを選ぶのも素晴らしい選択です。これらは「積載のしやすさ」だけでなく、「車体との一体感(デザイン)」においても優れています。

プロ仕様の安心感「FRP製リアボックス」

クロスカブ乗りの憧れの一つが、JMS(ジェイエムエス)製の「一七式特殊荷箱」に代表されるFRPボックスです。銀行のカブに付いている箱の「強化・カッコいい版」と言えば伝わるでしょうか。

  • メリット: 鍵付きでセキュリティが万全。完全防水に近い気密性。そして何より、クロスカブのミリタリーテイストに完璧にマッチするデザイン。
  • デメリット: ホムセン箱に比べると高価(2万円〜)。一度取り付けると気軽には外さない運用になる。

「旅先でバイクを離れて観光したい」「パソコンやカメラなどの精密機器を運びたい」という方には、間違いなくこのタイプがおすすめです。

可変容量が魅力の「キャンピングシートバッグ」

一方で、「普段は何も付けず、キャンプの時だけ積載したい」というスマート派には、タナックス(MOTOFIZZ)などの「キャンピングシートバッグ」が最適解です。

これらのバッグの凄いところは、サイドのファスナーを開けるだけで容量が可変(例:39L→59L)することです。行きはコンパクトに、帰りはお土産や濡れて嵩張ったテントを詰め込んでワイドに、といった柔軟な使い方ができます。また、専用の固定ベルト(Kシステムベルトなど)が付属しており、誰でも簡単かつ強固にキャリアへ固定できるのも大きな魅力です。

私の使い分け

私は普段の街乗りや日帰り林道ツーリングでは「JMSボックス(小ぶりなもの)」を付けっぱなしにし、ガッツリ連泊キャンプに行く時は、その上にネットで荷物を追加するか、あるいはボックスを外して「大型シートバッグ」に換装するというスタイルで運用しています。自分の旅のスタイルに合わせて選んでみてください。

ちなみに、クロスカブのカスタムパーツ全般については、以下の記事でも詳しくまとめていますので、パーツ選びの参考にしてみてください。

クロスカブのキャンプ仕様に必要な費用と装備

クロスカブのキャンプ仕様に必要な費用と装備

積載の準備が整ったら、次は実際にフィールドへ飛び出すための「足回り」や「守り」の装備を固めていきましょう。キャンプ場へのアプローチは、必ずしも綺麗な舗装路とは限りません。砂利道、土手、ぬかるみ……そういった「ちょっとした冒険」を安全にクリアするための装備は、ライダーの精神的な余裕を生み出します。ここでは、走破性を高めるパーツの実態と、カスタムにかかる費用の目安について解説します。

ブロックタイヤで悪路の走破性を確保

クロスカブ:ブロックタイヤで悪路の走破性を確保

「キャンプ仕様」を名乗る上で、最も見た目と性能に変化をもたらすのがタイヤです。クロスカブの純正タイヤは、基本的には舗装路(オンロード)を快適に走るための設計になっています。もちろんフラットな砂利道程度なら走れますが、少し泥を含んだ道や、濡れた草地に入ると、途端にグリップを失ってツルツルと滑り始めます。荷物を満載した状態でこの状態になると、転倒のリスクが跳ね上がります。

定番はIRCの「GP-22」

そこでおすすめなのが、オフロード走行を想定した「ブロックタイヤ」への交換です。中でも、IRC(井上ゴム工業)のGP-22というモデルは、クロスカブ乗りの間で「迷ったらコレ」と言われるほどの鉄板タイヤです。

このタイヤの素晴らしい点は、土や砂利をしっかり掴むオフロード性能を持ちながら、舗装路でのカーブやブレーキ性能も犠牲にしていないという絶妙なバランスにあります。「キャンプ場までは長い舗装路を走り、最後の数キロだけ砂利道」という、日本のツーリング事情に最も適したキャラクターなんですね。

比較項目純正タイヤ(ビジネス・シティ向け)ブロックタイヤ(GP-22等)
未舗装路グリップ滑りやすい。
泥詰まりしやすい。
高い。
土を掻く力が強い。
舗装路の快適性静かで振動が少ない。「ゴーッ」というロードノイズが出る。微振動あり。
耐久性(ライフ)非常に長い
(1万km以上持つことも)。
比較的早い(純正の7〜8割程度)。
見た目スマートな実用車スタイル。ワイルドな冒険車スタイル。

タイヤを変えるだけで、バイクの雰囲気はガラリと変わります。「自分はどこへでも行けるんだ」という自信が湧いてくる、精神的なカスタム効果も非常に大きいですよ。

泥除け対策にマッドガードを装着する

ブロックタイヤを装着してウキウキで泥道を走ると、あることに気づきます。「エンジン周りが泥だらけで掃除が大変!」という悲劇です。クロスカブの純正フロントフェンダーは、オフロード車に比べて短めの設計になっているため、タイヤが巻き上げた泥や小石が、エンジン(特に冷却フィン)やライダーの足元に直撃しやすいのです。

エンジンの健康と美観を守る

これを防ぐために強く推奨したいのが、フロントフェンダーの下端に追加する「マッドガード(泥除け)」の装着です。ゴム製のフラップ(垂れゴム)のようなシンプルなパーツですが、効果は絶大です。

  • エンジンの保護: 冷却フィンの隙間に泥が焼き付くのを防ぎ、冷却効率の低下を防止します。
  • 飛び石防止: 前輪が弾いた小石がクランクケースにヒットして傷つくのを防ぎます。
  • 足元の汚れ軽減: 靴やズボンの裾への泥跳ねを大幅にカットしてくれます。

キジマやアウトスタンディングMCといったメーカーから専用品が数千円で販売されていますし、ホームセンターで厚手のゴムシートを買ってきて自作する強者もいます。地味なパーツですが、まさに「縁の下の力持ち」としてキャンプツーリングを支えてくれます。

快適な旅のためのガード類とシート

キャンプツーリングは長丁場です。何時間も走り続け、時には転倒のリスクがある場所も通ります。ここでは、ライダーの疲労を軽減し、万が一の時にバイクを守るための装備を紹介します。

「アンダーフレーム」で鉄壁の守りを

クロスカブのカスタム画像でよく見かける、エンジンの下をパイプで囲った装備。あれが「アンダーフレーム」です。SP武川などのメーカーからリリースされています。

最大の目的は、岩や倒木にエンジン下部をぶつけた際の破損防止ですが、実はキャンプ仕様においては別のメリットもあります。それは「拡張性の向上」です。パイプ部分にフォグランプ(補助ライト)を取り付けて夜道の視認性を上げたり、アクションカメラをマウントして迫力ある映像を撮ったりと、機能拡張のベースとして非常に優秀なのです。

もちろん、見た目の「アドベンチャー感」が爆上がりするというドレスアップ効果も見逃せません。

長距離の宿敵「尻痛(しりつう)」への対策

カブシリーズ共通の悩み、それは「長時間座っているとお尻が痛くなる」問題です。純正シートは街乗りには最適ですが、1日数百キロ走るツーリングでは少しクッション性が不足しがちです。お尻が痛くなると、綺麗な景色を楽しむ余裕なんてなくなってしまいますよね。

そこでおすすめなのが、以下の2つのアイテムです。

  1. メッシュシートカバー: SP武川などが販売。通気性を確保して蒸れを防ぐだけでなく、適度な反発力で体圧を分散してくれます。夏場のキャンプには必須級です。
  2. ゲルザブ(ゲル入り座布団): 医療用グレードのゲルを内蔵したオーバーシート。路面からの微振動を吸収し、お尻へのダメージを劇的に減らしてくれます。

個人的には、「メッシュカバー」を導入するだけでも、疲労感はかなり変わると実感しています。数千円で快適が買えるなら安いものです。

キャンプ仕様への改造にかかる費用

クロスカブ:キャンプ仕様への改造にかかる費用

ここまで様々なカスタムを紹介してきましたが、気になるのはやっぱり「お値段」ですよね。一度にすべてを揃えるのは大変ですので、予算や目的に応じた段階的なカスタムプランをシミュレーションしてみました。

スクロールできます
プラン名予算目安構成内容と特徴
フェーズ1:
ミニマムスタート
約1.5万円ホムセン箱(¥3,000)
固定ベルト・金具(¥2,000)
サイドバッグサポート(左のみ)(¥7,000)
安価なソフトバッグ(¥3,000)
特徴: まずはキャンプに行ける最低限の構成。
見た目は実用重視ですが、積載機能は十分果たします。
フェーズ2:
スタンダード
約5〜6万円延長リアキャリア(¥10,000)
センターキャリア(¥5,000)
USB電源&スマホホルダー(¥5,000)
両側サイドバッグ&サポート(¥15,000)
ゲルザブ等のシート対策(¥10,000)
特徴: 快適性と積載バランスが整った、最も推奨される仕様。
長距離も楽になります。
フェーズ3:
エキスパート
約10万円〜ブロックタイヤ前後換装(工賃込 ¥15,000〜)
JMS等のFRPボックス(¥20,000〜)
アンダーフレーム&ガード類(¥25,000〜)
LEDフォグランプ(¥15,000〜)
リアショック交換(¥15,000〜)
特徴: 悪路走破性、夜間走行、セキュリティ、ルックスの全てを極めた完全仕様。

最初はフェーズ1でスタートして、キャンプを重ねながら「もう少し荷物を積みたいな」「お尻が痛いな」といった不満が出てきたら、フェーズ2、フェーズ3へとステップアップしていくのが、無駄のない賢いカスタム方法です。自分だけのバイクを作り上げていく過程も、また楽しいものですからね。

よくある質問(Q&A):クロスカブのキャンプ仕様について

よくある質問(Q&A):クロスカブのキャンプ仕様について

記事を読んでいただいた方からよく寄せられる、クロスカブでのキャンプツーリングに関する疑問や不安について、Q&A形式でお答えします。

クロスカブ50(50cc)でもキャンプツーリングに行けますか?

もちろんです、行けます!ただし、いくつか注意点があります。

50ccモデル(AA06)でも積載の工夫次第でキャンプは十分楽しめます。ただし、原付一種は「法定速度30km/h」と「二段階右折」の義務があるため、移動には110ccモデル以上の時間がかかります。また、法的な最大積載量が「30kg」まで(110ccは60kg)と決められているので、道具の軽量化がより重要になります。まずは近場のキャンプ場から始めてみるのがおすすめですね。

荷物を満載にすると、サイドスタンドが地面にめり込みませんか?

鋭い質問ですね!その通り、土のサイトではめり込んで倒れるリスクがあります。

キャンプ場の地面が芝生や土の場合、積載で重くなった車体の重みでサイドスタンドがズブズブと沈んでいき、気づいたらバイクが倒れていた……という悲劇は「あるある」です。
対策として、接地面積を広げる「サイドスタンドプレート(ワイドプレート)」を装着するか、もっと手軽な方法として「カマボコ板」や「空き缶を潰したもの」をスタンドの下に敷くのが有効です。私は常に小さな木の板をポケットに入れています。

荷物を積んだ状態での坂道は登りますか?

急な登り坂では、正直かなりパワー不足を感じます。

クロスカブ110であっても、フル積載で勾配のきつい山道を登る時は、アクセル全開でも時速30〜40kmくらいしか出ないことがあります。これは小排気量車の宿命ですので、焦らずに左端に寄って、後続車に道を譲りながらトコトコ登る心の余裕を持つことが大切です。「遅いことも含めて旅を楽しむ」のがカブのスタイルかなと思います。

タンデム(二人乗り)でキャンプツーリングは可能ですか?

物理的にかなり厳しいですが、不可能ではありません。

クロスカブ110は二人乗り可能ですが、リアキャリア部分に同乗者が座ると、メインの積載スペースが消滅してしまいます。この場合、延長キャリアの後ろ端に箱を積むか、巨大なリュックを背負うことになりますが、バランスが悪く危険度が高いです。
もし二人で行くなら、一人は「荷物運び用の車」で、もう一人はバイクという変則スタイルか、あるいは荷物を極限まで減らした「デイキャンプ(日帰り)」や「ラーツー(ラーメンツーリング)」から試してみるのが現実的かもしれません。

補足

その他、具体的なパーツの適合などで迷ったら、メーカーの公式サイトや取扱説明書を必ず確認してくださいね。

最適なクロスカブのキャンプ仕様を作る

ここまで、クロスカブをキャンプ仕様にするための積載術、装備、そして費用について解説してきました。

「クロスカブ キャンプ仕様」の完成形とは、単に高価なパーツをたくさん付けたバイクのことではありません。「分散積載」によってマシンのバランスを保ち、強固な「固定」によって脱落事故を防ぎ、そして「法規制」を遵守して周囲に迷惑をかけない。これらを満たした上で、オーナーであるあなたが「最高にカッコいい!」と思える一台こそが、正解なのだと思います。

キャンプ仕様作りの3つの極意

  • 欲張らない: 荷物は減らす努力も大切。軽量化は最大のチューニングです。
  • 試走する: いきなり本番のキャンプへ行かず、荷物を積んで近所を走ってみましょう。緩みやふらつきのチェックは必須です。
  • 楽しむ: 工夫して積載したバイクを眺めるのもキャンプの一部。そのプロセス自体を楽しみましょう!

クロスカブはそのシンプルな構造ゆえに、私たちのアイデアを柔軟に受け入れてくれる懐の深いバイクです。ぜひ、あなただけの知恵と工夫を詰め込んだ「世界に一台のキャンプ仕様」を完成させて、素晴らしい自然の中へと走り出してください。その先には、車では味わえない風と匂い、そして感動が待っているはずです。

それでは、良いカブライフを!

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