ベンリィ110屋根付きは最強?中古相場と風対策を徹底解説

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ベンリィ110屋根付きは最強?中古相場と風対策を徹底解説

「このままでは、雨の日のたびに心が折れてしまうのではないか?」そんな不安を抱えながら、ずぶ濡れのカッパで配達を続けていませんか?

こんにちは。デジタルバイクライブラリー、運営者の「ゆう」です。

毎日の業務、本当にお疲れ様です。私自身、かつては雨天時の稼働が大の苦手でした。

視界は悪いし、体は冷えるし、何より「濡れる」という不快感が集中力を削いでいくんですよね。

そんな時、街ですれ違った屋根付きのベンリィ110を見て、「あれさえあれば、全て解決するんじゃないか?」と真剣に考えたことがあります。

今回は、当時の私と同じように導入を検討しているあなたに向けて、帝都産業製ルーフの実力から、中古車選びで絶対に失敗しないための相場観、そして意外と語られない「風」へのリアルな対策まで、徹底的に深掘りしてお伝えします。

この記事でわかること
  • ベンリィ110の屋根付き仕様が業務にもたらす具体的なメリット
  • 帝都産業製ルーフキットと他社製品や自作との違い
  • 中古市場における価格相場と失敗しない車両選びのコツ
  • 導入後に気をつけるべき風対策や必須メンテナンス項目
目次

ベンリィ110屋根付き仕様の魅力と市場価値

ベンリィ110屋根付き仕様の魅力と市場価値

ビジネスバイク界の隠れた名車「ベンリィ110」。これに「屋根」という最強のオプションが加わったとき、それは単なる移動手段を超え、収益を生み出すための「戦略的ツール」へと進化します。なぜ多くのプロフェッショナルがこの組み合わせを選ぶのか、その市場価値と本質的な魅力を、現場の視点から紐解いていきましょう。

10Lタンクと燃費性能がもたらす稼働率

ベンリィ110屋根付き:10Lタンクと燃費性能がもたらす稼働率

デリバリー業務や長距離通勤において、最もストレスになる要因の一つが「給油」です。特に雨の日や、注文が殺到しているピークタイムに燃料警告灯が点滅し始めた時の絶望感と言ったらありません。ここで、ベンリィ110が持つ最大の武器である「10リットルの燃料タンク」が火を噴きます。

クラス常識外れの航続距離

通常の125ccクラスのスクーター(例えばアドレス125やPCXなど)のタンク容量は、多くが5リットルから8リットル程度です。対してベンリィ110は、シート下に広大な10リットルのタンクを備えています。これはビジネスバイクならではの設計思想であり、ホンダが物流現場の声に応えた結果と言えるでしょう。

実燃費がリッターあたり40km前後(屋根付きで重量増がある場合を考慮しても)と仮定すると、単純計算で1回の給油で約400kmを走行できることになります。

車種タンク容量実燃費目安航続距離目安
ベンリィ11010.0L約40km/L約400km
アドレス1255.0L約45km/L約225km
PCX1258.1L約45km/L約365km
ギア(50cc)7.5L約50km/L約375km

業務効率への具体的なインパクト

「たかが数リットルの差」と思うかもしれませんが、これが現場では決定的な違いを生みます。例えば、1日の稼働で100km走るライダーの場合、5リットルタンクのバイクでは2日に1回給油しなければなりません。しかしベンリィなら、3日から4日は無給油で走り切れてしまうのです。週単位で見れば、給油回数が半分以下になる計算です。
ガソリンスタンドを探してルートを外れる時間、給油作業にかかる時間、これらをすべて「配送」や「休憩」に充てられる。この「時間の余裕」こそが、ベンリィ110を選ぶ最大の理由だと私は確信しています。もちろん、屋根を付けることで車重が増し、燃費は若干落ちますが、それを補って余りあるタンク容量の恩恵は揺るぎません。

(出典:本田技研工業株式会社『ベンリィ110 主要諸元』

導入前に知るべきメリットとデメリット

「屋根付きバイク=全天候型で快適」というイメージだけで導入を決めると、納車後に思わぬ落とし穴にハマる可能性があります。私自身、初めて屋根付きに乗ったときは、その独特の挙動に戸惑いました。ここでは、カタログスペックには載っていない、ライダーの肌感覚としてのメリットとデメリットを包み隠さずお伝えします。

【メリット】雨からの解放と「無敵感」

最大のメリットは、やはり雨天時の身体的・精神的負担の軽減です。通常のバイクでは、高級なレインウェアを着ていても、首元や袖口からじわじわと水が侵入し、数時間後にはインナーまで湿ってしまうことがよくあります。しかし、屋根と大型のスクリーンがあれば、走行中の雨はほぼシャットアウトできます。

特に恩恵を感じるのが「顔周り」です。ヘルメットのシールドに打ち付ける雨粒で視界が奪われるストレスから解放されるのは大きいです。また、夏場においては、屋根が「日傘」の役割を果たし、直射日光による体力の消耗(熱中症リスク)を劇的に下げてくれます。「雨の日も、晴れの日も、体力が温存できる」。これは長く仕事を続ける上で、何物にも代えがたい資産となります。

【デメリット】「風」という新たな敵

一方で、覚悟しなければならないのが「風への脆弱性」です。屋根とスクリーンを装着することで、バイクの側面投影面積(横から見た面積)は倍増します。これは、バイク全体が巨大な「帆(ほ)」になることを意味します。

強風の日や、大型トラックが横を通過した際の風圧を受けると、車体が予想以上に持っていかれます。特にベンリィのようなスクータータイプは車重が軽いため、その影響をダイレクトに受けやすいのです。「今日は風速5m以上あるな」という日は、常に緊張感を強いられることになります。

また、屋根の重量(約10kg〜15kg)が重心の高い位置加わるため、カーブでの倒し込みや切り返しに独特の「もっさり感」が出ます。キビキビとしたスポーツ走行は諦める必要があります。

視界不良のリスクも理解しておく

夜間の雨天時、対向車のライトが濡れたスクリーンに乱反射し、前方が極めて見えにくくなることがあります。これを防ぐためには、ガラスコーティング剤の塗布や、こまめな清掃が欠かせません。車のフロントガラスのようにワイパーがあっても、二輪車のスクリーンは曲面がきついため、拭き取り範囲に限界があることも覚えておきましょう。

帝都産業製ルーフキットの特徴と評価

ベンリィ110の屋根付き化を検討する際、避けて通れないキーワードが「帝都産業(Teito Sangyo)」です。市場に出回っている屋根付きベンリィの多くが、この帝都産業製のルーフキットを装着しています。なぜ、これほどまでにシェアを独占し、プロたちから支持されているのでしょうか。

業務使用に耐えうる「剛性」と「品質」

帝都産業のルーフキットが選ばれる最大の理由は、その圧倒的な耐久性とフィッティングの良さにあります。安価な海外製の汎用ルーフや自作品とは異なり、ベンリィ110専用に設計されているため、車体フレームの強固な部分にガッチリと固定されます。

走行中の振動はバイクにとって大敵ですが、専用設計のブラケットは振動をうまく逃がし、スクリーンがブレたり、接続部から異音(ビビリ音)が発生したりするのを最小限に抑えています。毎日何時間も走り回るデリバリー業務において、「ガタガタうるさい」というストレスがないことは非常に重要です。

ポリカーボネート製スクリーンの優秀さ

採用されているスクリーンの材質にも注目です。安価な製品ではアクリルや塩ビが使われることもありますが、帝都製はポリカーボネートを採用しています。これは機動隊の盾などにも使われる素材で、衝撃に強く、割れにくいのが特徴です。万が一の転倒時や、飛び石が当たった際でも、粉々に砕け散ってライダーを傷つけるリスクが低いため、安全面での信頼性が段違いです。

また、標準で手動式(または電動式オプション)のワイパーが装備可能な点も、雨天走行を前提とした設計思想の表れです。市場評価を見ても、「帝都ルーフが付いているか否か」で車両の査定額が変わるほど、ブランドとしての地位を確立しています。

補修部品が入手可能という安心感

長く使っていると、どうしてもスクリーンが白く濁ったり、傷がついたりします。帝都産業の強みは、スクリーン単体や屋根部分のみといった「補修パーツ」が供給されている点です。使い捨てではなく、メンテナンスしながら長く使える。これがビジネスユースで選ばれる決定的な理由でしょう。

ジャイロやトリシティと比較した優位性

屋根付きバイクを探していると、必ず比較対象に挙がるのが「ホンダ・ジャイロキャノピー」や「ヤマハ・トリシティ」です。それぞれに熱狂的なファンがいる名車たちですが、あえてベンリィ110を選ぶ合理的な理由が確かに存在します。ここでは、コスト、法規制、取り回しの3点から徹底比較します。

対 ジャイロキャノピー(3輪・50cc)

ピザ屋さんのバイクとしてお馴染みのジャイロキャノピー。純正で屋根が付いている安心感は絶大ですが、最大のネックは「50ccであること」です(ミニカー登録を除く)。

日本の交通事情において、30km/hの速度制限と二段階右折義務は、配送効率を著しく低下させます。幹線道路で車の流れに乗れず、常に路肩を怯えながら走るのは精神衛生上も良くありません。対して110ccのベンリィは、60km/hまでの道路なら堂々と流れに乗って走行でき、二段階右折も不要。この「移動の自由度」は、時給換算で大きな差となって現れます。

対 ヤマハ・トリシティ125(3輪・125cc)

前輪が2つあるトリシティは、雨の日のマンホールや横断歩道の白線でも滑りにくいという、物理法則レベルでの安定感を持っています。安全性だけで見れば最強かもしれません。しかし、弱点もあります。

まず、車体が重く、デカイこと。取り回しには力が必要で、狭い駐輪場では隣の自転車に干渉して停められないこともしばしば。そして価格です。屋根付きの中古トリシティは、安くても35万円〜40万円以上が相場です。

一方、ベンリィ110は2輪なのでスリムで軽量。狭い路地裏でのUターンも楽々こなせます。価格もトリシティより10万円以上安く入手できるケースが多く、初期投資を抑えて早期に回収したいビジネス用途においては、ベンリィの方に分があると言えます。

対 ヤマハ・ギア(2輪・50cc)

新聞配達などで活躍するギアの屋根付きも中古市場に多いですが、これもジャイロ同様に50ccの制約を受けます。また、ギアはエンジンの耐久性は高いものの、酷使された個体が非常に多く、状態の良いものを見つけるのが困難です。110ccの余裕あるパワーと耐久性を備えたベンリィは、ギアの上位互換として最適な選択肢となります。

中古車価格の相場と購入時の注意点

ベンリィ110屋根付き:中古車価格の相場と購入時の注意点

ベンリィ110の屋根付き仕様を新車で揃えようとすると、車体価格(約28万円)+ルーフキット代(約16万円)+工賃で、総額50万円近くになってしまいます。これでは手が出しにくいですよね。そこで主戦場となるのが中古車市場です。しかし、中古の業務車両は「玉石混交」の世界。ここでは、予算別の相場観と、地雷車両を踏まないためのチェックポイントを伝授します。

【30万円〜40万円台】失敗したくない人のための安全圏

この価格帯は、走行距離が少なく(1万km〜2万km以下)、外装も綺麗な「極上車」が中心です。中には、バイクショップが新品のルーフキットを取り付けたばかりの「コンプリートカー」も含まれます。

整備が行き届いており、タイヤやブレーキパッドなどの消耗品も新品交換されているケースが多いため、購入後すぐにフル稼働させたい法人や、メカに詳しくない初心者の方におすすめです。初期投資はかかりますが、故障による機会損失を防げるため、結果的に安上がりになることが多いゾーンです。

【20万円〜30万円前後】コスパ重視のボリュームゾーン

中古市場で最も流通量が多いのがこの価格帯です。「走行距離3万km〜4万km、ルーフに多少の傷あり」といった、実用コンディションの車両が並びます。

ここで重要なのは「ルーフの状態」を見極めることです。エンジンの調子は良くても、スクリーンが白濁して前が見えなかったり、ワイパーが動かなかったりすると、後から高額な補修費用がかかります。掲載写真を拡大して、スクリーンの透明度や、取り付けステーに赤錆が出ていないかを執拗にチェックしてください。

【10万円〜16万円】覚悟が必要な玄人向けゾーン

「とにかく安く!」と飛びつきたくなる価格帯ですが、ここには明確な理由があります。多くは走行距離が5万kmを超えた過走行車か、転倒歴のある車両です。

特に注意すべきは「駆動系の疲労」です。重い屋根を載せてストップ&ゴーを繰り返した車両は、ドライブベルトやウェイトローラー、クラッチシューが限界を迎えている可能性が高いです。購入直後に「走らなくなった」というトラブルに見舞われるリスクがあります。「自分で整備ができる」「部品取り車にする」といった明確な目的がない限り、この価格帯には手を出さないのが無難です。

ベンリィ110屋根付きの導入と運用テクニック

ベンリィ110屋根付きの導入と運用テクニック

良い車両を手に入れたとしても、それはあくまでスタートライン。屋根付きバイクには、特有の「作法」や、快適性を100%引き出すための運用テクニックが存在します。ここからは、納車されたその日から使える実践的なノウハウをお届けします。

ルーフ自作や汎用バイザーの活用法

「純正ルーフは高すぎる…」そんな悩みを持つDIY派のライダーたちが挑むのが、ルーフの自作や他車種流用です。ネットオークションを眺めていると、ヤマハ・ギア用のルーフを無理やりベンリィに取り付けた車両や、ホームセンターの素材で自作した屋根を見かけることがあります。

流用のリスクと現実

結論から言うと、完全自作や強引な流用は推奨しません。理由は単純で、「強度が確保できないから」です。走行中のバイクが受ける風圧と振動は想像を絶します。素人がエーモンステーなどで固定しただけの屋根は、走行中に金属疲労で破断し、後続車に向かって飛んでいく凶器になりかねません。

もしコストを抑えたいのであれば、ルーフキットそのものを自作するのではなく、既存のルーフに「汎用サイドバイザー」を追加するカスタムをおすすめします。

サイドバイザーで防御力を底上げ

屋根があっても、巻き込み風によって雨は横から侵入してきます。これを防ぐために、数千円〜1万円程度で売られている汎用のポリカーボネート製バイザーを、ルーフの側面に追加するのです。これにより、肩や太ももへの雨の直撃を大幅に減らすことができます。

ただし、面積が増えれば増えるほど「風の影響」も強くなります。バイザーを取り付ける際は、強力な両面テープだけでなく、必ずボルトやリベットで機械的に固定し、脱落防止策を講じてください。

走行時に注意すべき風対策と運転技術

ベンリィ110屋根付き:走行時に注意すべき風対策と運転技術

屋根付きバイクを運転する上で、最も警戒すべき相手は「雨」ではなく「風」です。屋根とスクリーンが巨大な帆となって風を受け止めてしまうため、特に横風を受けた時の挙動はノーマル車両とは別物になります。「世の中に安全な乗り物などない」という事実を突きつけられる瞬間ですが、適切なテクニックと心構えがあれば、リスクを最小限に抑えることは可能です。

【テクニック1】スクーター流「ニーグリップ」の習得

「スクーターにニーグリップなんて無理でしょ?」と思われるかもしれませんが、実はこれ、屋根付き車両を安定させるための最重要スキルです。通常のオートバイのようにタンクを挟むことはできませんが、以下の2点を意識するだけで車体の安定感が劇的に変わります。

  • くるぶしホールド:フロアボード(足を置く場所)にある突起やフレームの一部に、左右のくるぶしを押し付けるようにして下半身を固定します。
  • シート先端挟み込み:シートの最前部に座り、太ももの内側でシートの先端を挟み込むように力を入れます。

これにより「人馬一体」の状態を作り出し、突風で車体が振られた際も、体幹を使って即座に修正舵を当てることができるようになります。足を開いてダラっと乗っていると、風に煽られた瞬間に体が遅れて反応してしまい、転倒のリスクが高まります。

【テクニック2】強風時のポジショニングとマインドセット

橋の上やトンネルの出口など、横風が予想される場所では、あらかじめ「流されるためのスペース」を確保しておくことが重要です。例えば、左側から強い風が吹いている時に路肩ギリギリを走っていると、突風でガードレールに押し付けられて逃げ場がなくなります。この場合は、車線の中央寄りを走行し、左に流されても大丈夫なマージン(余白)を作っておくのです。

そして何より大切なのは、「今日は風が強すぎて危険だ」と感じたら、勇気を持って速度を落とす、あるいは稼働を中止するという判断力です。どんなに優れた機材でも、自然の猛威には勝てません。収益よりも命を守ることを最優先にしてください。

快適性を高めるおすすめカスタム装備

屋根があることの恩恵は、単に濡れないことだけではありません。「コクピット周りが水に濡れにくい」という特性を活かして、通常のバイクでは躊躇してしまうような便利な電子装備を充実させることができるのです。ここでは、ベンリィ110屋根付きのポテンシャルを120%引き出す、プロ仕様のカスタムを紹介します。

屋根下だからこそ輝く「電装系カスタム」

デリバリー業務において、スマホの充電環境は生命線です。しかし、雨の日に充電ケーブルを挿したまま走行すると、端子部分に水が入って「水分が検出されました」という警告が出たり、最悪の場合はショートしてスマホが壊れたりするトラブルが多発します。

屋根付きであれば、ハンドル周りへの雨の吹き込みが激減するため、USB電源やワイヤレス充電ホルダーを安心して使い続けることができます。「雨の日でもバッテリー残量を気にせずオファーを受け続けられる」。これはライバルに対して大きなアドバンテージになります。

視界と体温を守る「安全・快適装備」

次に投資すべきは「LEDフォグランプ」グリップヒーターです。
前述の通り、スクリーン越しに見る夜の路面は、街灯が少ない場所では非常に暗く感じます。ヘッドライトの補助としてハンドルマウントのフォグランプを追加することで、路面の凹凸や飛び出しを早期に発見できるようになります。

また、屋根があっても走行風による「手の冷却」は防げません。手がかじかんでブレーキ操作が遅れるのは致命的です。グリップヒーターとハンドルカバーを併用すれば、冬の雨の日でも素手感覚で操作できる「コタツ」のような環境が手に入ります。これらの装備にお金をかけることは、贅沢ではなく「安全への投資」と言えるでしょう。

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車両寿命を延ばすメンテナンスの要点

ベンリィ110屋根付き:車両寿命を延ばすメンテナンスの要点

ベンリィ110は頑丈なビジネスバイクですが、屋根を付けるということは、常に「10kg〜15kgの荷物(または子供一人)」を背負って走っているのと同じ状態です。当然、各パーツへの負担はノーマル車よりも大きくなります。「壊れてから直す」のではなく、「壊れる前に交換する」予防整備の意識を持つことが、結果的にランニングコストを下げるコツです。

リアタイヤとブレーキの消耗管理

重量増の影響をモロに受けるのがリアタイヤです。重心が後ろ寄りに移動するため、ノーマル車なら1万km持つタイヤが、屋根付きだと7,000km〜8,000kmでツルツルになることも珍しくありません。スリップサインが出る前に早めの交換を心がけてください。
また、タイヤの空気圧管理も重要です。重量がある分、空気圧が低い状態での走行はタイヤの偏摩耗や燃費悪化、最悪の場合はバーストに直結します。最低でも月に1回はガソリンスタンドで空気圧チェックを行いましょう。

空気圧の目安(屋根付き・積載時)

メーカー規定値よりも少し高め(+10%〜20%程度)に入れるのが、屋根付きライダーの間での定石です。リアタイヤであれば250kPa〜275kPa程度を目安に調整すると、転がり抵抗が減って燃費も少し良くなります。

駆動系と車体振動への対策

重い車体を加速させるために、エンジンからの動力を伝える「ドライブベルト」「ウェイトローラー」には常に強い負荷がかかっています。万が一、配達中にベルトが切れたらその日は廃業決定です。メーカー推奨の交換時期(2万kmごと)よりも早い、1.5万kmサイクルでの点検・交換を強くおすすめします。

そして忘れてはならないのが「ボルトの増し締め」です。屋根という巨大な構造物は、走行風で常に微振動しています。ルーフを固定しているボルトや、スクリーンの留め具は驚くほど緩みやすいものです。「最近、カタカタ音が大きくなったな?」と思ったら、それはボルトが緩んでいるサイン。ホームセンターで六角レンチなどを購入し、定期的に増し締めを行う習慣をつけてください。これが、ルーフ脱落という大事故を防ぐ唯一の方法です。

よくある質問(Q&A)

ベンリィ110屋根付き:よくある質問(Q&A)

最後に、ベンリィ110の屋根付き仕様を検討している方からよくいただく質問をQ&A形式でまとめました。導入前の最終チェックとして参考にしてください。

身長が高いのですが、屋根に頭がぶつかったりしませんか?

帝都産業製の標準ルーフの場合、私(身長175cm)ではヘルメットを被っても拳一つ分くらいの余裕があります。ただ、身長180cmを超える方や座高が高い方の場合、大きな段差を乗り越えた衝撃でヘルメットがルーフ内側に「コツン」と接触することがあるようです。気になる場合は、シートのあんこ抜き(スポンジを削って座面を下げる加工)で調整するのがおすすめです。

屋根をつけると最高速度はかなり落ちますか?

空気抵抗と重量(約10kg〜)が増えるため、確かに加速のキレや最高速の伸びは少し鈍くなります。特に強い向かい風や急な上り坂では「もう少しパワーが欲しい」と感じる場面があるかもしれません。とはいえ、街中での法定速度+αの流れに乗る分には全く問題ないレベルです。

台風の日でも配達できますか?

結論から言うと、絶対にやめておいた方がいいです。 記事内でも触れましたが、屋根付きバイクにとって横風は天敵です。個人的な目安としては、風速10m/sを超える予報が出ている日は、転倒リスクが跳ね上がるため、安全のために稼働を中止するか、屋根のない車両(または車)での移動に切り替えています。

ガソリンスタンドの洗車機に入れても大丈夫ですか?

洗車機は絶対NGです! 高速回転するブラシの圧力でスクリーンが傷だらけになったり、最悪の場合はルーフ自体が破損したりする恐れがあります。洗車は必ず手洗いで行い、特にスクリーン部分はたっぷりの水と柔らかいマイクロファイバークロスで、優しく撫でるように洗ってください。

ネットでキットを買って、自分で取り付け(DIY)できますか?

不可能ではありませんが、難易度はかなり高いです。重量のあるルーフを支えながら正確な位置でボルトを通す必要があり、インパクトドライバーなどの専門工具も必須です。「走行中に屋根が外れる」なんてことになったら大惨事ですので、自信がなければ工賃を払ってでもプロのショップにお願いするのが一番の近道であり、安全への投資だと思います。

ベンリィ110屋根付きで最強の配送環境を作る

ここまで、ベンリィ110の屋根付き仕様について、その魅力から厳しい現実、そして具体的な運用テクニックまで長きにわたってお伝えしてきました。

正直にお伝えすると、屋根付きバイクは「魔法の乗り物」ではありません。風には弱いですし、メンテナンスには手間もお金もかかります。しかし、それらのデメリットを理解し、適切に対策できるあなたにとって、これほど頼もしい相棒は他にいないはずです。

想像してみてください。冷たい冬の雨が降る中、周りのライダーたちがずぶ濡れになりながら震えている横を、あなたは濡れずに、暖かいコーヒーを飲みながら次の配達先へ向かう姿を。10Lタンクのおかげで給油の心配もなく、安定して稼ぎ続けられる環境を。

中古相場で20万円台から狙えるこの「全天候型ビジネスパートナー」は、あなたの業務効率を劇的に改善し、何よりも「雨の日の憂鬱」からあなたを解放してくれます。この記事が、あなたの背中を押すきっかけとなり、より快適で安全なバイクライフの始まりになることを願っています。まずは中古車サイトで、良さそうな車両を検索してみるところから始めてみてはいかがでしょうか?

※本記事で紹介した価格相場やカスタム、メンテナンス手法は、あくまで執筆者(ゆう)の経験と一般的な情報に基づくものです。車両の個体差や使用環境により最適な運用は異なります。特にルーフの取り付けや重要保安部品の整備に関しては、信頼できるバイクショップ等の専門家に相談の上、自己責任で行ってください。

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