CBR400Rのマフラーはうるさい?車検対応と騒音対策

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CBR400Rのマフラーはうるさい?車検対応と騒音対策

こんにちは。デジタルバイクライブラリー、運営者の「ゆう」です。

CBR400R(NC56)のオーナーになって、毎日のライディングを楽しんでいる中で、ふと「もう少しバイクらしい音が欲しいな」と思う瞬間はありませんか?

純正マフラーは確かに高性能で静かですが、ライダーとしてはエンジンの鼓動感や、アクセルを開けた時の高揚感が少し物足りなく感じることもあるでしょう。

その一方で、マンションや住宅密集地に住んでいると、「マフラーを変えたら近所迷惑になるんじゃないか」「朝の出勤時に白い目で見られるのは嫌だな」という不安が頭をよぎり、なかなか交換に踏み切れないという方も多いはずです。

私自身もそうでした。特にCBR400Rは見た目がスポーティなだけに、音とのギャップに悩みつつも、ご近所トラブルへの恐怖から情報をひたすら検索する日々を送っていました。

実は、このバイクのマフラー選びには、単なる「音の大きさ」だけでなく、年式による「排ガス規制の壁」や、車検制度の落とし穴など、知っておかないと後悔する複雑な要素が絡み合っているのです。

この記事では、私がCBR400Rのマフラー選びで徹底的にリサーチした情報と、実際にライダーとして感じる肌感覚を交えながら、あなたの「音」に関する悩みを解消するための知識をすべてシェアします。

違法改造にならず、ご近所にも配慮しながら、バイクライフを最高に楽しむための正解を一緒に見つけましょう。

この記事でわかること
  • 純正と社外マフラーの数値データに基づく音量や音質の違い
  • 年式違いで法的にNGとなる「2BL」と「8BL」規制の完全な理解
  • 住宅街でも安心して暖機できる静粛性を備えたおすすめマフラー
  • 初心者でも失敗しない交換作業のポイントと車検通過のコツ

この記事の前提
本記事では、2019年以降の現行モデル(NC56型)を中心に解説しています。特に2022年のマイナーチェンジ前後での適合の違いは最重要項目ですので、ぜひ最後まで目を通してください。

目次

CBR400Rのマフラーはうるさい?近所迷惑と規制

CBR400Rのマフラーはうるさい?近所迷惑と規制

「マフラーを変えると近所迷惑になる」というのは、あながち間違いではありませんが、正しく選べばその限りではありません。ここでは、CBR400Rのマフラーを取り巻く法的環境と、騒音の正体について、専門的な視点も交えながらわかりやすく深掘りしていきます。

車検対応でもうるさい?2BLと8BLの壁

マフラー選びで最も多くの人がつまづき、そして最も危険な落とし穴となるのが、型式による規制の違いです。CBR400R(NC56)は、外観こそ似ていますが、2022年を境に適用される法律がガラリと変わっています。

具体的には、2019年から2021年モデルまでの車両型式は「2BL-NC56」、2022年以降のモデルは「8BL-NC56」となります。この「2BL」と「8BL」の違いは、単なる記号の違いではありません。「平成28年排出ガス規制」と「令和2年排出ガス規制」という、全く異なる環境規制の基準を示しているのです。

ここで絶対に覚えておいてほしいのが、「2BL用のマフラーを8BLの車両に取り付けることは、たとえ物理的に装着可能でも違法改造になる」という事実です。8BL規制(令和2年規制)は、排気ガスに含まれる有害物質の除去能力や、その耐久性確認など、メーカーに課せられるハードルが非常に高くなっています。そのため、2BL用の認証試験しか受けていないマフラーを8BL車に付けると、車検には100%通りませんし、公道走行も認められません。

また、「車検対応(JMCA認定)」の製品であっても、「うるさい」と感じるかどうかは別問題です。JMCAの基準値はあくまで「法的な上限」であり、「近所迷惑にならないレベル」を保証するものではないからです。特に、規制値ギリギリの94dB付近で作られたスポーツマフラーは、閑静な住宅街の夜間においては「爆音」と捉えられかねないエネルギーを持っています。法的にOKだからといって、周囲への配慮が不要になるわけではない、という点は強く意識しておく必要があります。

中古購入時の最大のリスク
ヤフオクやメルカリなどの個人売買では、出品者がこの規制の違いを理解しておらず、「CBR400R用(NC56)」とひとくくりにして出品しているケースが多発しています。2022年以降のモデルに乗っている方は、必ずメーカーの公式サイトで品番を照合し、「8BL適合」の記載があることを確認してください。ここを怠ると、安く買ったはずが車検に通らずゴミになる、という最悪の事態を招きます。

正確な規制情報や、JMCA認定プレートの意味については、以下の公式サイトで一次情報を確認することをお勧めします。

(出典:全国二輪車用品連合会(JMCA)公式サイト

純正マフラーとの音量比較と音質の違い

「純正マフラーは掃除機みたいな音で静かすぎる」と揶揄されることもありますが、客観的なデータを見てみると、意外な事実が浮かび上がってきます。実はCBR400Rの純正マフラーの近接排気騒音は、カタログスペック上で88dB〜90dB程度あります。

「えっ、90dBって結構大きくない?」と思われたかもしれません。確かに数値上は、社外マフラーと数デシベルしか変わらないことが多いのです。それなのになぜ、あんなにも静かに、あるいは迫力不足に感じるのでしょうか。その答えは「周波数特性」「音の構造」にあります。

純正マフラーは、内部が複雑な「多段膨張室構造」になっています。これは、マフラーの中で排気ガスを迷路のように通し、壁に何度も音波をぶつけることでエネルギーを減衰させる仕組みです。この過程で、人間が「不快だ」「うるさい」と感じやすい高周波ノイズや、腹に響くような重低音の成分が徹底的にカットされます。結果として、角が取れた丸い音になり、数値(デシベル)ほどの大きさを耳が感じ取らなくなるのです。これを「聴感上の静粛性」と呼びます。

社外マフラーの音の正体
一方、多くの社外マフラー(特にスポーツタイプ)は、ストレート構造に近い設計を採用しています。これにより、排気ガスがスムーズに抜けるようになり、消されすぎていた「音の輪郭(パルス感)」が復活します。たとえ測定値が純正と同じ90dBであったとしても、音の粒立ちがはっきりとし、低音がダイレクトに鼓膜に届くようになるため、「迫力がある」「いい音になった」と体感できるのです。つまり、音量を上げているというよりは、「隠されていたエンジンの本当の声を解放している」と考えるのが近いかもしれません。

バッフルで音量調整は不可!構造の真実

昔のバイクを知っている方や、友人の話を聞いて「うるさかったらバッフル(消音用の蓋)を詰めれば静かになるだろう」と安易に考えているなら、今のうちにその認識をアップデートしておく必要があります。CBR400R(NC56)のような現代のバイクにおいて、JMCA認定(車検対応)マフラーでのバッフルによる音量調整は、基本的に不可能です。

現在の法規制では、マフラーの消音機構は「容易に取り外しができない構造」であることが義務付けられています。かつてのように、ボルト一本で簡単にバッフルを脱着できる仕様は、車検対応品としては認められなくなりました。そのため、国内メーカーの正規販売品は、バッフル部分が溶接されていたり、破壊しなければ外せない特殊なリベットで固定されていたりします。

もし、ネットショッピングなどで「バッフル脱着可能!」と謳っている新品マフラーを見かけたとしたら、それは十中八九「レース専用部品」か、海外基準で作られた「車検非対応品」です。これらを公道で使用することは、整備命令(赤切符)の対象となる違法行為です。

「買ってから音を調整する」という選択肢は、現代の公道ライダーには残されていません。だからこそ、購入前の情報収集が何よりも重要になるのです。「少しぐらいうるさくても後でなんとかなる」という甘い考えは捨てて、最初から自分の環境(住宅街の密度や出発時間)に合った音量の製品を選ぶ覚悟が必要です。もし、どうしても音が大きすぎて困ってしまった場合は、残念ながら純正に戻すか、より静かなJMCAマフラーに買い替えるしか適法な手段はありません。

朝がうるさいコールドスタートへの対処

マフラー交換を躊躇する最大の理由として挙げられるのが、この「コールドスタート(冷間始動)」の問題です。特に冬場の早朝など、エンジンが冷え切っている状態でセルを回した瞬間、「ブォン!」という大きな音とともに、通常よりも高い回転数でアイドリングが続く現象を経験したことがあるでしょう。

これは故障ではなく、現代の排ガス規制に対応するための「ファーストアイドル」という重要な制御機能です。排気ガスを浄化する触媒(キャタライザー)は、高温にならないとその性能を発揮できません。そのため、エンジン始動直後はあえて回転数を上げ(CBR400Rの場合、2000rpm付近まで上がることがあります)、大量の排気熱を送ることで触媒を急速に温めているのです。

純正マフラーであれば、「少し音が大きいかな」程度で済みますが、抜けの良い社外マフラーに交換していると、このファーストアイドル時の音量は近隣住民にとって脅威となり得ます。重低音が響くタイプのマフラーだと、壁を透過して寝室まで音が届いてしまうこともあるでしょう。

私が実践しているご近所対策メソッド

  • 準備は完全に済ませる:ヘルメットを被り、グローブをはめ、荷物を積み終わって、跨ってから初めてキーを回します。エンジンをかけてから準備をする時間は、騒音を垂れ流す時間です。
  • 即・出発:エンジンがかかってオイルが循環する数秒〜十数秒待ったら、すぐに発進します。その場での長時間の暖機運転は、騒音トラブルの元凶です。
  • 走行暖機:大通りに出るまでは、なるべく低い回転数を維持し、そっと走ります。負荷をかけずにゆっくり走ることで、エンジンも優しく温まりますし、ご近所への音も最小限に抑えられます。

フルエキの音はスリップオンと違うか

カスタムの醍醐味といえば、エキゾーストパイプ(排気管)から全て交換する「フルエキゾースト(フルエキ)」ですが、CBR400Rにおいては「スリップオン」との違いについて悩む方が非常に多いです。「高いお金を出してフルエキにする価値はあるのか?」「音は劇的に変わるのか?」という疑問にお答えします。

結論から言うと、音質や音量の変化を主目的とするなら、スリップオンで十分満足できる可能性が高いです。CBR400R(NC56)の純正エキゾーストパイプは、メーカーが性能を突き詰めて設計しており、形状も非常に綺麗です。スリップオンマフラー(サイレンサー部分の交換)だけでも、消音の主要部分が変わるため、音のキャラクターはガラリと変わります。特にアイドリング時の重低音や、加速時のパルス感はスリップオンでも十分に楽しめます。

フルエキゾーストに変えた場合、さらに軽量化(純正比でマイナス数キログラム)が進み、高回転域での「伸び」や、エキパイの焼き色といったドレスアップ効果は得られます。しかし、音量に関してはJMCAの規制値(上限)があるため、スリップオンと比べて「倍ぐらいうるさくなる」といった劇的な差はありません。むしろ、最新の8BL規制対応のフルエキゾーストは、厳しい排ガス規制をクリアするために巨大な触媒を搭載する必要があり、以前よりも音量が抑えられている傾向すらあります。

また、コストと手間の差も無視できません。スリップオンなら5万〜7万円程度で、工具さえあれば初心者でも30分〜1時間ほどで交換可能です。一方、フルエキは10万円〜16万円以上の予算が必要になり、交換にはカウルの脱着やラジエーターのずらし作業など、高度な整備スキルが求められます。

私の推奨
初めてのマフラー交換なら、まずはスリップオンから始めるのがコストパフォーマンス的にも最適解だと思います。それでも「もっと性能を追求したい」「エキパイの焼き色に惚れた」という場合に、ステップアップとしてフルエキを検討してみてはいかがでしょうか。

うるさいCBR400Rマフラーを避ける選び方

うるさいCBR400Rマフラーを避ける選び方

ここからは、いよいよ具体的な製品選びの話に移ります。あなたの「欲しい音」と「守りたい環境」のバランスを見極め、後悔のない一本を選ぶためのガイドです。

静かな音質のおすすめマフラーランキング

「マフラー交換はしたいけれど、朝の暖機運転で近所に迷惑をかけるのは絶対に避けたい」「ロングツーリングで疲れない、大人の良音が欲しい」というライダーに向けて、私が自信を持っておすすめできる「静音・高音質」なマフラーブランドを厳選しました。カタログスペックだけでなく、実際のユーザー評価や構造的な特徴から、その静かさの秘密に迫ります。

1. BEET JAPAN (NASSERT Evolution Type II)

静粛性を最優先にするなら、まず検討すべきはBEET(ビート)の「NASSERT(ナサート)」シリーズです。このマフラーの驚くべき点は、カタログ値において純正マフラー(約90dB)よりも低い「87dB」という数値を記録していることです(2BLモデル等のデータ参照)。

「純正より静かなら、変える意味がないのでは?」と思うかもしれませんが、それは誤解です。BEETのマフラーは、独自設計のサブサイレンサー(パルスコーントライアングル構造など)を使用しており、耳障りな雑音や破裂音を徹底的に排除しています。その結果、音量は抑えつつも、チタン特有の「乾いたクリアな音色」を響かせることに成功しています。アイドリングは非常に静かで、深夜や早朝の住宅街でも罪悪感なくエンジンをかけられるレベルです。しかし、ひとたびアクセルを開ければ、並列2気筒エンジンの粒立ちの良いサウンドがヘルメット越しに心地よく届きます。

また、BEET製品の魅力は音だけではありません。チタン素材による圧倒的な軽さと、職人の手曲げによる美しいヒートグラデーション(焼き色)は、所有欲を強烈に満たしてくれます。価格は高めですが、近所への配慮と所有感を高い次元で両立させたい「大人のCBR400R乗り」にとっては、これ以上ない選択肢と言えるでしょう。

2. WR’S (ダブルアールズ)

次におすすめしたいのが、大阪の老舗マフラーメーカーWR’S(ダブルアールズ)です。ここのマフラー、特に「SS-OVAL」シリーズなどは、「ジェントルなサウンド」をコンセプトに開発されています。

数値的には純正プラスアルファ(89dB〜90dB付近)ですが、特筆すべきは「加速走行騒音」の低さです。これは、ライダーが実際に走行中に感じる音や、通り過ぎざまに周囲に撒き散らす音に直結します。WR’Sのマフラーは、この加速騒音を非常に低く抑えるよう設計されているため、長距離を走っても排気音による疲れ(ドローンノイズによる疲労)がほとんどありません。

音質は、低音が効きつつも角が丸く、長時間聴いていても心地よいサウンドです。「爆音で目立ちたいわけじゃない、でもバイクらしい鼓動感は楽しみたい」という、ツーリングメインのライダーの心理を完璧に理解した味付けになっています。異形サイレンサーのデザインも現代的なCBR400Rのフォルムにマッチしており、派手すぎないカスタムを好む方に最適です。

選び方のヒント
・早朝通勤がメインで、とにかく苦情リスクをゼロに近づけたいなら BEET
・ツーリングでの快適性と、心地よい低音のバランスを求めるなら WR’S
どちらを選んでも、純正の「こもり音」が解消され、クリアで気持ちの良いライディングフィールが得られるはずです。

迫力と性能重視のブランド別徹底比較

「せっかく高いお金を出してマフラーを変えるんだから、変わった実感が明確に欲しい!」「法規制の範囲内で、できるだけ迫力のあるサウンドを楽しみたい!」という熱いハートを持った方には、パフォーマンスとサウンドを重視した以下のブランドが候補に挙がります。ここでは、それぞれの特徴を比較しながら解説します。

スクロールできます
ブランド音量傾向 (近接)音質キャラクターおすすめユーザー層
Moriwaki (モリワキ)大 (約94dB)ホンダ直系の王道サウンド。
全体的に太く、存在感がある。
Honda党の誇りを持ちたい人。
音量数値に妥協したくない人。
BEAMS (ビームス)中〜大 (約91dB)低音が強調されたバスドラムのような響き。コスパと軽量化を重視しつつ、低音の迫力が欲しい人。
Over Racing中 (約90dB)アクセルレスポンスに応じたレーシーな高揚感。スポーツ走行が好きで、回した時の音を楽しみたい人。

1. Moriwaki Engineering (モリワキ)

ホンダ車乗りなら誰もが知る名門、モリワキ。「MXシリーズ」などは、車検対応(JMCA認定)マフラーの中では、規制値上限に近い94dB付近をマークすることが多いです。これは、法律で許されるギリギリのラインを攻めている証拠でもあります。

実際に聞いてみると、アイドリングから腹に響くような太い音がし、「マフラーを変えた!」という満足感は断トツです。また、ホンダ車を知り尽くしたメーカーだけあって、全回転域でのトルク特性も素晴らしく、音だけでなく走りも元気になります。ただし、住宅街での暖機運転にはそれなりの配慮が必要です。ご近所さんが窓を開けている季節などは、少し気を使うレベルの音量だと覚悟しておいた方が良いでしょう。

2. BEAMS (ビームス)

R-EVO」シリーズなどで人気のビームスは、コストパフォーマンスと性能のバランスが絶妙です。音量の数値としては91dB前後と標準的ですが、音作りが上手く、特に低音(ボトムエンド)の響かせ方に定評があります。「ドッドッドッ」というパルス感が強調されるため、体感的な迫力は数値以上に感じられます。

また、ビームス製品の大きな魅力は「圧倒的な軽さ」です。純正マフラーが約4.1kgあるのに対し、ビームスのマフラーは2kg台まで軽量化されているものもあります。車体の高い位置にあるマフラーが軽くなると、バイクの取り回しやコーナリングの切り返しが驚くほど軽快になります。「音も良くしたいし、バイクの運動性能も上げたい」という欲張りな方にはベストバイかもしれません。

3. Over Racing (オーヴァーレーシング)

TT-Formula RS」などの美しいサイレンサー形状が特徴のOver Racing。ここのマフラーは、アイドリング時は比較的静かですが、アクセルを開けて負荷をかけた時の「加速音」が非常にスポーティです。

数値データ(加速走行騒音)を見ても、他社より高めの数値を記録することがあり、これは「走っている時の音が元気である」ことを意味します。トンネル内や峠道でアクセルをワイドに開けた時の、突き抜けるようなレーシングサウンドは病みつきになります。見た目も非常にレーシーなので、CBR400RのSS(スーパースポーツ)的なルックスをさらに引き締めたい方におすすめです。

マフラー交換を自分でする際の注意点

CBR400Rのスリップオンマフラー交換は、バイク整備の中では比較的難易度が低く、初心者の方でもDIYで挑戦しやすいカスタムの一つです。「工賃を浮かせたい」「愛車を自分で触って愛着を深めたい」と考える方のために、作業前に知っておくべき重要なポイントとリスク回避術を詳しく解説します。

まず、必要な工具は一般的です。基本的には、12mmのメガネレンチやソケットレンチ、そしてサイレンサーバンドを固定するための六角レンチ(ヘキサゴンレンチ)があれば作業可能です。純正マフラーは、エキパイとの接続部のバンドと、タンデムステップ付近のステーの2箇所で固定されているだけなので、これらを緩めて引き抜くだけで外れます。

しかし、ここで最大の落とし穴があります。それが「ジョイントガスケット」の扱いです。

CBR400Rの純正マフラーとエキパイの接続部には、排気漏れを防ぐための筒状のガスケットが入っています。このガスケットは、締め付けられることで潰れて隙間を埋める「使い捨て」の部品です。社外マフラーを取り付ける際、多くの初心者がやってしまうミスが以下の2点です。

  1. 古いガスケットを外し忘れる:純正マフラーを抜いた時、古いガスケットがエキパイ側に張り付いて残っていることがあります。それに気づかず、その上から新しいガスケットやマフラーを無理やり押し込もうとして、径が合わずに苦戦するケースです。
  2. ガスケットを再利用する:一度潰れたガスケットをそのまま使い回すと、確実と言っていいほど排気漏れを起こします。

排気漏れを起こすと、「バリバリ」「ペチペチ」という非常に汚くてうるさい音が隙間から漏れ出します。これではせっかくの高価なマフラーが台無しですし、本来のパワーも出ません。マフラー交換をする際は、必ず「新品のジョイントガスケット(ホンダ純正品番やキタコ等の互換品)」を用意してください。BEAMSなど一部のメーカーでは製品に付属していることもありますが、基本的には別売りだと思って準備しておくのが正解です。

また、取り付け時のコツとして、ボルトをいきなり本締めせず、全体を仮組みして位置を調整してから、最後に少しずつ均等に締め込んでいくことが大切です。最後に、エンジンをかけて接続部に手をかざし(火傷に注意!)、排気ガスが漏れていないかを確認すれば作業完了です。自分で取り付けたマフラーから良い音が聞こえた時の感動は、何物にも代えがたいですよ。

中古選びで失敗しない型式確認の必須知識

新品のマフラーは5万円以上するため、ヤフオクやメルカリ、アップガレージなどで中古品を探す方も多いでしょう。しかし、CBR400R(NC56)のマフラーに関しては、中古市場が最も危険な地雷原となります。ここでは、大切なお金をドブに捨てないための、プロ級の目利きポイントを伝授します。

繰り返しになりますが、「2BL」と「8BL」の適合確認は絶対条件です。しかし、中古品の出品ページには「CBR400R NC56用」としか書かれていないことが非常に多いのです。出品者自身も、自分のバイクが前期型(2BL)なのか後期型(8BL)なのかを把握していないケースが多々あります。

では、どうやって見分けるのか? 唯一の確実な方法は、「JMCA認定番号(プレートの刻印)」を確認することです。

JMCA認定マフラーには、サイレンサーの裏側やリベット付近に必ず長方形の金属プレートが打ち付けられており、そこに「JMCA12345678」のような番号が刻印されています。中古品を検討する際は、必ず出品者にこのプレートの鮮明な写真を要求するか、番号を質問してください。

その番号を、マフラーメーカーの公式サイトやJMCAの検索ページに入力すれば、そのマフラーが「どの型式の車両に適合しているか」が正式な書類として表示されます。ここで自分の車検証に記載されている型式(2BL-NC56 または 8BL-NC56)が含まれていなければ、そのマフラーは装着できません。

中古品の隠れたリスク:グラスウールの劣化
マフラー内部の消音材(グラスウール)は消耗品です。走行距離が数万キロに及ぶ中古マフラーの場合、グラスウールが焼け飛んでしまい、新品時よりも音が大きくなっている可能性があります。「車検対応」のプレートが付いていても、現状の音量が規制値を超えていれば、車検には通りませんし、警察に整備命令を出されるリスクもあります。中古を買う際は、使用期間や走行距離もしっかり確認し、あまりにも使い込まれたものは避けるのが賢明です。

マフラー騒音に関するよくある質問Q&A

ここでは、マフラー交換を検討しているCBR400Rオーナーからよく寄せられる疑問について、さらに詳しく回答していきます。

車検対応マフラーなら、絶対に警察に止められませんか?

「絶対に」とは言い切れませんが、JMCA認定品であれば基本的には安全です。ただし、注意が必要なのは「経年劣化」や「故意の加工」です。前述のように、長期間の使用で消音材が劣化して音が大きくなっている場合や、転倒でサイレンサーに穴が開いている場合などは、現場の警察官の判断や、車検場の検査員の測定によって「不合格(整備不良)」とされることがあります。JMCAプレートは「新品時の性能を保証する印」であり、永久的な免罪符ではないことを理解しておきましょう。

アクラポビッチなどの海外製マフラーに憧れますが、どうですか?

アクラポビッチやヨシムラUS、SCプロジェクトなどの海外ブランドは、デザインも音も過激で魅力的ですよね。しかし、注意が必要です。海外の並行輸入品(Webikeなどで「レース専用」として売られているもの)は、日本の公道走行に必要な排ガス証明書や騒音規制の証明を持っていません。これらを公道で使うことは明確な違法行為です。
ただし、諦めるのは早いです。アクラポビッチなどは、日本の正規代理店(プロトなど)が日本国内の規制に合わせて内部を再設計し、JMCA認定を取得した「日本専用仕様」を販売しています。これなら合法的に装着可能です。購入時は必ず「JMCA認定」の記載がある国内正規品を選んでください。

マフラーを変えると燃費は悪くなりますか?

一般的に、スリップオンレベルであれば燃費への影響は誤差の範囲です。むしろ、軽量化によってアクセル開度が減り、燃費がわずかに良くなるケースさえあります。しかし、「音が良いから」といって無意識にアクセルを回しすぎてしまうと、当然燃費は悪化します(笑)。これはマフラーの性能というより、ライダーの心理的な影響が大きいですね。

ディーラー(ホンダドリーム等)で社外マフラーを取り付けてくれますか?

これは店舗の方針によりますが、基本的に「JMCA認定(車検対応)かつ、型式が合致している新品」であれば、作業を受け付けてくれるディーラーは多いです。しかし、中古品(持ち込み)や、ネットで買った出所不明の製品、音量が怪しい製品に関しては、コンプライアンスの観点から作業を断られることがほとんどです。確実にお願いしたいなら、そのお店でマフラーを注文して取り付けてもらうのが一番スムーズで安心です。

CBR400Rのマフラーはうるさいのか総括

ここまで、CBR400Rのマフラー選びについて、騒音問題、法規制、おすすめブランド、交換作業の裏側まで長期的にお話ししてきました。最後に、改めてこの記事のポイントを整理します。

「CBR400Rのマフラーはうるさいのか?」という問いに対する答えは、「選び方とマナー次第で、心地よいサウンドは作れる」です。

確かに、何も考えずに適合外のレース管を付けたり、中古の爆音マフラーを付けたりすれば、それはただの騒音であり、あなた自身が周囲から白い目で見られる原因になります。しかし、2BL/8BLという型式の壁を正しく理解し、BEETやWR’Sのような静粛性に優れたマフラーを選んだり、早朝の始動方法に気を配ったりすることで、近所迷惑のリスクは最小限に抑えられます。

マフラー交換は、バイクカスタムの中でも最も満足度が高い項目の一つです。見た目がカッコよくなり、音が変わり、走りも軽くなる。エンジンをかけるたびに「あぁ、いい音だな」とヘルメットの中でニヤリとできる瞬間は、ライダーだけの特権です。

ぜひ、今回の記事を参考にして、あなたのCBR400Rにぴったりの一本を見つけてください。ルールを守って楽しむカスタムライフこそが、最もカッコいいバイク乗りの姿だと、私は確信しています。

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