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スーパーカブアメリカン風カスタムの魅力と実現法

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スーパーカブアメリカン風カスタムの魅力と実現法

スーパーカブをベースに、アメリカン風のスタイルへカスタムすることに関心を持つ方が増えています。

憧れのハーレー仕様のような本格的な外観や、レトロ カスタムの要素を取り入れた、おしゃれでかっこいいカスタムを実現したいと考える人も多いでしょう。

ただ、いざ挑戦しようとすると、具体的な方法がわからなかったり、高度な技術が必要な場合に専門店へ依頼すべきか迷ったりするかもしれません。

この記事では、スーパーカブのアメリカン風カスタムに関する基本的な知識から、多様なスタイル、実現のための具体的な方法までを詳しく解説していきます。

この記事でわかること
  • アメリカン風カスタムの基本となるスタイルの特徴
  • 参考になる多様なカスタム実例の概要
  • カスタムを実現するための具体的なアプローチ
  • 専門店やコンプリートマシンを利用する際のポイント
目次

スーパーカブアメリカン風カスタムの魅力

スーパーカブアメリカン風カスタムの魅力
  • チョッパースタイルの定義とは
  • 地を這うロー&ロングフォルム
  • ハーレー仕様を目指すカスタム
  • おしゃれでかっこいいカスタム実例
  • アメリカンスタイルの多様性

チョッパースタイルの定義とは

チョッパースタイルの定義とは

アメリカンカスタムと聞いて、多くの方が「チョッパー」というスタイルを思い浮かべるかもしれません。このチョッパーとは、英語の「Chop(チョップ=切り落とす)」という言葉が語源となっています。具体的には、1950年代から60年代のアメリカにおいて、当時のバイク(主にハーレーダビッドソン)の重厚な純正パーツ(分厚いフェンダーやヘッドライトナセル、ステップボードなど)を取り外したり、フレームの一部を切り落としたりして、徹底的に無駄をそぎ落とし、軽量化とシンプルな外観を目指したカスタム手法を指します。

特に1969年公開の映画「イージーライダー」に登場したバイクは、チョッパースタイルの象徴として世界的に知られることとなりました。極端に長く延長されたフロントフォーク(ロングフォーク)や、高く持ち上がったハンドル(エイプハンガーハンドル)、小さなガソリンタンク、シーシーバー(背もたれ)などが、その代表的な要素として広く認識されています。

もちろん、スーパーカブのカスタムにおいても、この「切り落とす」という考え方は応用されています。例えば、純正のリアフェンダーを短くカット(チョップ)する加工は、リアビューを軽快にし、ワイルドさを演出するための定番の手法です。同様に、フロントフェンダーを取り外してタイヤをむき出しにしたり、カブの象徴とも言えるレッグシールドを取り払ってエンジンを露出させたりすることも、チョッパースタイルに通じるアプローチと言えます。

地を這うロー&ロングフォルム

アメリカンスタイル、特にチョッパーやドラッグレーサー風のカスタムにおいて、その迫力を決定づける重要な要素が、地を這うような「ロー&ロング」のシルエットです。車高を極限まで低く(ローダウン)し、車体全体を長く(ロングホイールベース化)見せることで、スーパーカブが本来持つ実用的でコンパクトなイメージを一変させ、堂々とした威圧感のあるスタイルを生み出します。

この独特なフォルムを実現するためには、多くの場合、フレームへの加工が必要となります。例えば、フレームのネック(ハンドルの付け根部分)の角度を変更してフロントフォークを通常よりも寝かせ、長く見せる手法があります。

さらに効果的なのが、リアのタイヤを支えるスイングアームを延長する「ロンスイ化」です。ノーマルよりも長いスイングアームに交換、あるいは加工装着することで、リアタイヤが後方へ移動し、ホイールベース(前輪と後輪の間の距離)が物理的に長くなります。

「コーンカスタムサイクルズ」の作品のように、既存のフレームを加工するに留まらず、リアホイール側からネック部までを直線的なデザインで結ぶワンオフフレーム(完全オーダーメイドのフレーム)を製作する例も見られます。また、「ガレージ ワークス」の車両では、アール(曲線)を付けた超ロングスイングアームを採用することで、他にはない大胆なロー&ロング化を実現しています。

ただし、こうしたカスタムには注意点もあります。ローダウン化により車高が下がるため、段差や傾斜地での走行時に車体の底面を擦りやすくなります。また、ロングホイールベース化は直進安定性を高める一方で、小回りが利きにくくなるため、狭い場所での取り回しやUターンが難しくなる傾向があります。

ハーレー仕様を目指すカスタム

スーパーカブをアメリカン風にする上で、多くの方が最終的な目標として憧れるのが、「ハーレー仕様」ではないでしょうか。ご存知の通り、スーパーカブは単気筒エンジン、ハーレーダビッドソンはV型2気筒エンジンと、その心臓部は根本的に異なります。しかし、排気量やエンジン形式の違いを超えて、あの独特の重厚感や雰囲気をカブで再現しようとする試みは、カスタムの世界で数多く存在します。

スーパーカブットソン」というカスタム例は、まさにその一つです。「カブ」と「ダビッドソン」を掛け合わせたユニークなネーミングからも、ハーレーへの強い憧れが感じられます。カブ本来の可愛らしさやフレームラインの面白さを残しつつも、ワイルドなチョッパースタイルに仕上げられています。

ハーレー仕様を目指す上での重要なポイントとしては、まず足回りの重厚感が挙げられます。ノーマルの17インチホイールや細身のタイヤではなく、あえてインチダウンしたホイール(例えば14インチのリトルカブ用リムなど)に、自動車用のような非常に太いワイドタイヤ(ファットタイヤ)を組み合わせる手法がよく見られます。これにより、リアビューに圧倒的な迫力を出すことができます。

他にも、ハンドル形状の選択(プルバックハンドルやドラッグバーなど)や、エンジン周り(クランクケースやクラッチカバー)へのメッキパーツの多用、マフラーをハーレーで定番の形状であるフィッシュテールマフラー(先端が魚の尾ひれのようになっている)に交換することなども、ハーレーのような雰囲気を高めるのに非常に効果的です。

おしゃれでかっこいいカスタム実例

スーパーカブのアメリカン風カスタムは、単にワイルドさや迫力を追求するだけでなく、製作者のセンスが光る「おしゃれでかっこいい」領域にも達しています。この領域では、単に高価なパーツを交換するのではなく、全体のバランスやカラーリング、細部の仕上げが極めて重要になります。

例えば、「ファニーカスタム&サービス」による作品は、その好例と言えるでしょう。斬新なデザインカットが施されたリアフェンダー、機能性だけでなくデザイン性を重視した後付けのエンジンハンガー、そして操作系をあえてシンプルかつメカニカルに見せるジョッキーシフト(手動変速)の採用など、随所に計算されたアート性を感じさせる工夫が凝らされています。

また、カラーリングは車両の印象を決定づける大きな要素です。この車両では、清潔感のあるホワイト&ブルーの外装に、あえて補色に近いレッドのカスタムシートを組み合わせることで、強烈なコントラストを生み出し、絶妙なマッチングを見せています。

他にも、「アトリカ521」のコンプリートカスタム「EUREKA」では、つや消しブラックとアイボリーという落ち着いたツートンカラーのボディに、差し色としてライトブラウンのシートを合わせ、シックで大人の雰囲気を持つカラーバランスを実現しています。このように、色の選び方一つ、あるいは光沢のある塗装(グロス)か、つや消し塗装(マット)かの選択一つで、アメリカンカスタムの印象は大きく変わるのです。派手なラメ塗装(フレーク塗装)で70年代風を狙うこともあれば、あえて全体をマットブラックで統一し、無骨さを強調する手法もあります。

アメリカンスタイルの多様性

一口に「アメリカン風」と言っても、そのスタイルは非常に多様であり、時代と共に進化・細分化してきました。スーパーカブのカスタムにおいても、個々のオーナーやビルダーの解釈によって、様々な方向性が見られます。

代表的なチョッパースタイル以外にも、例えば「フリスコスタイル」があります。これは、アメリカ西海岸、サンフランシスコの坂道や渋滞路を機敏に走り抜けるために生まれたスタイルと言われています。そのため、すり抜けしやすい幅の狭いハンドル(ナローハンドル)や、操作性を意識して比較的高めに設定されたステップ位置、コンパクトなガソリンタンクなどが特徴です。京都の「KLASSE」が手掛けるフリスコカブは、このスタイルをうまく取り入れ、実用性も兼ね備えたカスタムを展開しています。

また、「ボバースタイル」も根強い人気があります。これはチョッパーよりも古く、1940年代頃に流行したスタイルで、レース(ダートトラックレース)に出場するためにフェンダーを短く切り(ボブカット)、余計な装飾を徹底的に排してシンプルかつスポーティに仕上げるのが特徴です。チョッパーのような過度な装飾性はなく、より走りを意識した無骨なスタイルと言えます。

さらに、「18motorcycle」が製作する「ダートカブ」のように、ダートトラックレーサーの要素を前面に出したスタイルもあります。ブロックタイヤやアップマフラー(上向きに取り回されたマフラー)を装着し、オフロードテイストを加えたアメリカンカスタムも存在します。このように、目指す方向性によって、アメリカン風の解釈は多岐にわたります。

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カスタムスタイル主な特徴スーパーカブへの応用例
チョッパーロングフォーク、エイプハンガー、
無駄の排除、装飾性
フェンダーカット、レッグシールド除去、
ロングフォーク化
フリスコナローハンドル、高めのステップ、
コンパクト、操作性重視
一文字ハンドル、ミッドステップ化、
小型タンク装着
ボバーショートフェンダー、シンプルな外装、
太めのタイヤ、走り重視
前後ショートフェンダー、ソロシート、
ファットタイヤ装着
ダートトラッカーブロックタイヤ、アップマフラー、
ゼッケンプレート風
オフロードタイヤ装着、スクランブラーマフラー、
ライトガード

スーパーカブアメリカン風を実現する方法

スーパーカブアメリカン風を実現する方法
  • レトロカスタムのポイント
  • ワンオフパーツでの個性演出
  • OHVエンジンとダウンドラフト
  • 専門店に依頼するメリット
  • コンプリートマシンという選択
  • 総括:スーパーカブ アメリカン風の可能性

レトロカスタムのポイント

アメリカンスタイルと並行して、あるいは融合させる形で「レトロカスタム」の要素を取り入れることで、カスタムに一層の深みと個性を加えることができます。特にスーパーカブは1958年の初代C100登場以来、非常に長い歴史を持つため、過去のモデルが持つ独特の意匠を取り入れやすいのが大きな特徴です。

例えば、古い年式の「行灯カブ」(キーオンで点灯するポジションランプをハンドル下に備えたモデル)をベース車両に選んだり、現行モデルをベースにしながらも、あえて初期型C100のように見せる(C100ルック)カスタムキットを組んだりする方法が挙げられます。実例では、C100タイプの丸いヘッドライトカバーや特徴的な形状のレッグシールドへの変更、クラシカルな響きを持つフィッシュテールマフラー、レトロな曲がりのスワローハンドルの装着などで、見事にノスタルジックな雰囲気を演出しています。

また、細かいパーツの選択も重要です。アメリカンの雰囲気を出すために、フロントフェンダーの先端に「風切り板」(ナンバープレート風の飾り)や、ハーレーの古いモデルに見られるようなメッキガーニッシュ(飾り金具)を取り付けるのも効果的です。

塗装技術もレトロ感を出すための重要なポイントです。「スチームパンク」風カスタムの例では、新品のパーツやフレームにあえて錆や塗装剥げを再現する「エイジング塗装」を施し、まるで何十年も使い込まれたような独特の質感(ヤレ感)を演出しています。他にも、サイドカバーをウッド調に見せる木目ペイントにするなど、塗装一つでアメリカンカスタムにビンテージ感を加えることが可能です。ただし、エイジング塗装は加減が難しく、やりすぎると本当にただのボロボロなバイクに見えてしまうため、高い技術とセンスが要求されます。

ワンオフパーツでの個性演出

市販されているカスタムパーツを組み合わせる(ボルトオンカスタム)だけでも、アメリカン風のスタイルは十分に作れます。しかし、他の誰とも違う、世界に一台だけの唯一無二の車両を目指すならば、最終的には「ワンオフパーツ」の製作が鍵となります。ワンオフとは、文字通り「One-off(一回限りの製作)」を意味し、その車両のためだけにあつらえた一点物の部品を指します。

高い技術を持つカスタムショップ(コンストラクター)では、スーパーカブの骨格であるフレームそのものを切断・溶接して加工したり、あるいは全く新しく製作(ワンオフフレーム)したりすることがあります。「コーンカスタムサイクルズ」や「KLASSE」の実例がこれにあたります。特にKLASSEでは、スーパーカブの特徴である純正の燃料タンク(シート下にある)を取り払い、フレームの上部(通常バイクのタンクがある位置)にオリジナルのガソリンタンクを新設するという、非常に大胆かつ独特なフォルムを生み出しています。

フレーム以外でも、ガソリンタンク、シート(およびシートベース)、マフラー、フェンダー、エンジンハンガー、ステップ、ハンドルポストなど、車両を構成するあらゆるパーツがワンオフ製作の対象となります。

ワンオフの最大のメリットは、市販品では絶対に不可能なデザインや、自分の理想とするシルエット、体格に合わせたポジションを徹底的に追求できる点にあります。一方で、デメリットとしては、設計と製作に高度な技術と多くの時間が必要となるため、コストが市販品とは比較にならないほど高額になる傾向がある点に注意が必要です。また、一度製作すると修正が難しかったり、過度なカスタムは売却時の価格(リセールバリュー)が下がったりする可能性も考慮する必要があります。

OHVエンジンとダウンドラフト

カスタムの領域は、目に見える外装だけでなく、バイクの心臓部であるエンジンにまで及ぶことがあります。アメリカン風カスタム、特にレトロなスタイルを追求する上で、現代的な性能の追求とは別に、あえて古い機構のエンジンを選択する場合があります。

「ファニーカスタム&サービス」の車両では、現行のスーパーカブで主流となっているOHC(オーバー・ヘッド・カムシャフト)エンジンではなく、1958年登場の初期型スーパーカブC100に搭載されていた「OHV(オーバー・ヘッド・バルブ)」型のエンジンを搭載しています。

OHVエンジンは、カムシャフトがクランクケース側にあり、プッシュロッドと呼ばれる長い棒を介してシリンダーヘッドにあるロッカーアームを動作させ、バルブを開閉するという古い仕組みです。一般的に、構造が複雑で高回転化が難しいため、OHCエンジンに比べて高回転域での安定性には劣るとされます。しかし、その独特の鼓動感や、プッシュロッドが外観からも見えるメカニカルな造形美、そして何より「C100と同じ」という歴史的な価値から、一部の愛好家には根強い人気があります。

さらに、この車両ではキャブレター(燃料供給装置)にもこだわり、同じくC100に採用されていた「ダウンドラフト式」(上から下へ混合気を吸い込むタイプ)を選択しています。もちろん、こうした希少なOHVエンジンやダウンドラフトキャブレターを現代のカスタムで手に入れ、良好なコンディションで搭載・維持するには、莫大なコストと専門的な知識、そして運(希少な中古パーツとの出会い)が必要です。しかし、こうしたエンジンや補器類の選択は、車両全体のレトロな雰囲気や、製作者の並々ならぬこだわりを最も強く反映するポイントと言えます。

専門店に依頼するメリット

スーパーカブのアメリカン風カスタムは、市販のキャリアやマフラーを交換する「ボルトオンパーツ」の装着程度であれば、DIY(個人での作業)でも十分に楽しむことが可能です。しかし、本文で触れてきたようなフレーム加工(切断・溶接)、ワンオフパーツの製作、エイジング塗装といった高度な技術を要する作業も少なくありません。

このような大掛かりなカスタムを安全かつ美しく実現するには、信頼できるカスタム専門店に依頼することが最も現実的で賢明な選択肢となります。

プロに任せる利点

専門店に依頼する最大のメリットは、その仕上がりのクオリティと安全性にあります。プロのビルダー(製作者)は、長年の経験と専門知識、そして旋盤や溶接機、塗装ブースといった専用の道具や設備を完備しています。個人では難しい精密な溶接作業や、滑らかな曲面を生み出す板金加工、ホコリをシャットアウトした環境での高品質な塗装などを、安心して任せることができます。

また、プロのビルダーは、カスタムが道路運送車両法の保安基準(いわゆる車検や公道走行のルール)に適合しているかどうかを熟知しています。「かっこよさ」を追求するあまり、公道を走れない違法改造になってしまうリスクを避けられるのも、非常に大きな利点です。

さらに、カスタムが完了した後も、その車両の特性を熟知したプロとして、継続的なメンテナンスや万が一のトラブルシューティング、追加カスタムの相談にも乗ってもらえるという、長期的な安心感も得られます。

依頼時の注意点

一方で、専門店への依頼にはデメリットや注意点も存在します。当然のことながら、プロフェッショナルな技術と時間を投入するため、作業工賃や設計費が発生します。ワンオフパーツの製作やフレーム加工が伴う場合、コストはDIYとは比較にならないほど高額になります。

また、カスタムショップによって得意とするスタイル(例:チョッパー系が得意、フリスコ系が得意、レトロ系が得意など)が異なります。自分の理想とするイメージと、そのショップが過去に手掛けた作品(実績)の方向性が合致しているかを、事前にウェブサイトやSNS、雑誌などでしっかり確認することが極めて大切です。

さらに、ワンオフ製作などを伴う大がかりなカスタムの場合、打ち合わせから設計、部品の調達、製作、組み立て、塗装、最終調整まで、完成までに数ヶ月以上の長い納期がかかることも珍しくありません。費用や納期、カスタムの具体的な内容(どこまでやるか)については、必ず事前に詳細な見積もりを取り、ショップと綿密に打ち合わせを行う必要があります。インターネットなどで見つけた中古パーツの「持ち込み」による取り付けを許可しているかどうかも、ショップによって方針が異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

コンプリートマシンという選択

「スーパーカブをアメリカン風にしたいけれど、一から自分でパーツを選んだり、専門店と複雑な打ち合わせをしたりするのは時間的にも知識的にもハードルが高い」と感じる方もいるでしょう。そのような場合に非常に適しているのが、「コンプリートマシン」という選択肢です。

コンプリートマシンとは、カスタムショップが独自のコンセプトとセンスに基づいて、あらかじめ車両全体(ベース車両含む)をカスタムし、すでに完成された状態の車両として販売しているものです。

コンプリートマシンの利点

最大のメリットは、購入してすぐに完成度の高いアメリカン風カスタムバイクに乗れる、その手軽さにあります。ショップのセンスでハンドル、シート、マフラー、タイヤ、カラーリングなどがトータルでコーディネートされており、全体のバランスが破綻なく取れたスタイルが保証されています。

また、多くの場合、新車または中古車をベースに、一台ずつパーツを集めてカスタムしていくよりも、部品代や工賃を含めたトータルの費用が割安に設定されています。これは、ショップがパーツをまとめて仕入れたり、効率的な作業工程を確立したりしているためです。

もちろん、専門店が販売する車両ですから、保安基準にも適合しており、購入後に安心して公道を走行できます。「GARAGE521」やタイの「K-SPEED」などは、それぞれ独自のスタイルを持つ魅力的なコンプリートマシンを販売しており、良い指標となります。納車までの期間が、フルオーダーのカスタムに比べて格段に早いのも魅力です。

考慮すべき点

ただし、コンプリートマシンにもデメリットや考慮すべき点は存在します。すでに完成されているため、個々のオーナーの体格(身長や手の長さ)や、細かな好みに100%合致しているとは限りません。購入後に「やっぱりハンドルだけ変えたい」といった追加の変更をしようとすると、かえって割高になってしまう可能性もあります。

また、ベース車両が中古車の場合、その車両の走行距離やエンジンの状態、フレームのコンディションなどをしっかり確認する必要があります。信頼できるショップであれば、ベース車両の状態や保証内容についても明確に説明してくれるはずです。

あくまでショップが提案するスタイルがベースとなるため、細部に至るまで完全に自分だけのオリジナルティを追求したい場合には、時間と費用をかけたフルオーダーのカスタムには及びません。手軽さと完成度、コストパフォーマンスを取るか、徹底した個性と理想の追求を取るか、自身の優先順位を明確にすることが大切です。

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比較項目フルオーダーカスタム(専門店)コンプリートマシン(専門店)
オリジナリティ◎(非常に高い。唯一無二も可能)△(ショップの個性が反映される)
コスト△(高額になりがち)○(比較的割安に設定)
納期△(数ヶ月以上かかる場合も)○(在庫があれば早い)
手軽さ×(詳細な打ち合わせが必要)◎(完成車を選ぶだけ)
クオリティ◎(プロによる高い品質)◎(プロによる高い品質)
安心感○(法規適合、アフターケア)○(法規適合、保証内容の確認は必要)

総括:スーパーカブ アメリカン風の可能性

この記事では、スーパーカブをアメリカン風にカスタムする魅力と、その実現方法について、様々な角度から詳しく解説しました。最後に、この記事で解説した重要なポイントや結論を、箇条書きでまとめます。

  • スーパーカブのアメリカン風カスタムは多様なスタイルを持つ
  • チョッパーは無駄をそぎ落とすカスタム手法が原点
  • ロー&ロングのシルエットはアメリカンカスタムの定番
  • フレーム加工やスイングアーム延長で実現される
  • ハーレー仕様を目指すには太いタイヤやメッキパーツが有効
  • カラーリングやパーツ選びでおしゃれにかっこよく仕上がる
  • フリスコやボバーなど、多様なアメリカンスタイルが存在する
  • レトロ カスタムはC100ルックやエイジング塗装で演出
  • ワンオフパーツは究極の個性を実現するがコストがかかる
  • あえて古いOHVエンジンを選ぶこだわりもある
  • 高度なカスタムは専門店への依頼が安心
  • 専門店はクオリティが高いがコストや納期に注意が必要
  • ショップ選びは自分の理想とするスタイルと合っているかが重要
  • コンプリートマシンは手軽に完成度の高いカスタムが手に入る
  • スーパーカブ アメリカン風カスタムの可能性は無限大である
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